そこで木星ホテルのコックさんに掛け合ってみました。
ところがコックさんは生粋の木星人。
ハンバーガーはもちろん、パンとかハンバーグという食べ物自体、見たことも聞いたこともありません。
そこで出来上がりの完成画像を見せました。
「ふむふむ、どうやらケイ素化合物に液体金属水素を混入し、メタンをまぶせばいいようですな」
コックさんの話を聞いてるだけで、頭痛がしそうです。
僕のお腹を化学実験室にされてはたまりません。
そこで地球から持参したなけなしの水とともに、小麦粉にイースト菌を提供しました。
ミンチ肉や卵も惜しげなく差し出しました。
ところが肝心の材料は揃ったのに、状況は膠着したまま。
パンというものは、どうやったらふっくら焼き上がるのでしょうか?
ハンバーグというものは、どうやったらハンバーグらしい味になるのでしょか?
火加減、焼き時間、そんなことさえ僕には説明のしようがありません。
木星のコックさんもプロの意地、理解できないなりに料理に取り掛かります。
最初の試作品は、てんで話になりませんでした。
二度目で、どうにか見た目は地球らしいものに。
そして三度目の正直、食べ物っぽく仕上がりました。
ところが、その味はモスバーガーどころか、ハンバーガーと呼べる代物には遠く及びません。
でもそれで妥協するよりほか、どうしようもないではありませんか。
相手の労をねぎらってお礼を申し述べ、お会計に入ります。
「おくらですか?」
「はい、300万円でございます。」
あぁ、ハンバーガーもどきに、こんな大金はたく羽目になるなんて。。。
それで固く決心したのです。
どんなに不器用でも、手間隙かかろうと、自分でやるに越したことはない、と。
本日はおとぎ話タッチでお送りしましたドラネコブログ。
公言したら角が立ってしまう事を書く際、おとぎ話ほど最適なフォームはありません。
あなたも腹に据えかねている出来事があったら、創作物に転嫁していってはいかがでしょう?
「ガリバー旅行記」を執筆したスウィフトみたいに、後世に残る名作が誕生するかもしれませんよ。
今まで1度しかモスバーガーを食べたことのない僕ですら、こんな小噺が書けたのですから。
ブログランキングに参加しています。
当ブログを応援したい!という方は、下の【ミュージシャン】ボタンを押して下さい。
1日1回投票することができます。 応援ありがとうございます。