ヒデキマツバラの猫道Blog

音楽/創作活動のかたわら発見した気づき、笑い、癒し、そして魔法をつづったドラネコ風エッセイ

メロメロンの悲劇

メロンの生ハム添え。

これほど嘆かわしい組み合わせがあろうか。

 

僕はメロンが大好きだ。

生ハムも大好きである。

 

どちらも大好きなのに、

ひとたび両者が縁組を結んだが最後、

その魅力的な味わいも風味も台無しだ。

 

そこで僕は、皿の上で両者の仲を引き裂く。

メロンはメロン、生ハムは生ハム、

と、別個に分けて食べるのだ。

 

しかし一度は結ばれた者同士、互いに未練があるらしく、

強制的に離縁させても、移り香はどうにもならない。

 

こうして、僕は不承不承、

生臭いメロンと、甘ったるい生ハムを食す羽目になる。

 

いったい誰がこんな策略を持ちかけたのだろう。

 

汁気たっぷりの甘さ、口どけ良い食感をもつメロンは、果物帝国の女皇帝。

何者とも結ばれず、永遠に独身を貫くべきである。

そして完熟の極みに達すると、誇り高くスプーンですくいとられ、

甘美な幸福で我らをメロメロにさせる。

それが彼女の宿命なのだ。

 

一方、噛めば噛むほど奥深い生ハムは、加工肉連邦の重鎮。

メロンのような絶世の美女と連れ添うべきではなく、

味も香りも主張しすぎず、歯ごたえある堅実な野菜と添い遂げたい。

オリーブオイルや黒胡椒、マヨネーズ等であえれば、なお結構。

焼肉のレタス巻きごとき新婚カップルには到底真似できない、

熟年夫婦なればこその絶妙な味わいが生まれるのだ。

 

メロンの生ハム添え。

それは、さながらクレオパトラとシーザー。

皿の上のエリザベス・テイラーリチャード・バートン

破滅へ突き進む、悲劇の一品である。

 

 

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