1月から準備を進めてきたプリンスホテル公演まで残りあと1ヶ月。
今日からやっと音楽制作に入りました。
選曲は迷いに迷ったものでした。
いつものコンサートとは状況が違いすぎて。
季節:初夏
ロケーション:海沿いのリゾートホテル
会場の雰囲気:宮廷の舞踏サロン風
内容:ランチタイムコンサート
そんなシチュエーションにふさわしい曲ってなんだろう?
あなただったら、どんな曲を選びますか?
ありったけの楽譜を引っ張り出した1月〜2月。
楽曲と出演キャストの相性も大事なので、実際にいろんな曲を試弾してもらいながら。
その結果、我ながら意表をついた選曲へ行き着くことに。
60年代〜70年代のアメリカンポップスです!
バート・バカラック、カーペンターズ、サイモン&ガーファンクル、サラ・ヴォーン、カンサスetc
な、なんてヒデキマツバラらしからぬ選曲!(笑)
欧州ポップスからの大転換!
もちろんリゾートホテルのランチタイムにフォークコンサートをやろうっていうんじゃありませんよ(笑)
楽曲は古き良き時代のものでも、編曲はモダンで洗練されたものに仕上げていきたいです。
今日まず制作に入ったのは、サイモン&ガーファンクルの「スカボロー・フェア」
今までやったことのない作品ながらも、不思議と1番最初に選曲候補に挙がった曲。
古い民謡をベースにした、音楽史に残る名曲ですね。
歌詞がまたすごい!
「針を使わずに縫い目のないシャツを縫って、水のかれた井戸で洗ってください」
「海と波打ち際の間に1エーカー(=1200坪=サッカーグランド1つ分)もの土地を見つけてください」
「そうすることができたら二人はまた恋人に戻れるだろう」と続くのですが。
つくづく元の鞘に戻ることの叶わない断絶状態であるかを物語ってますね。
様々なアーティストによってカバーされてきたスカボロー・フェア。
僕はサラ・ブライトマンのカバーに惚れてます。
月の女神をイメージした彼女のアルバム「ラ・ルーナ」からの先行シングルとして発表されました。
Sarah Brightman - Scarborough Fair
始まりは瑞々しくアコースティック。
次第にオーケストラやパーカッションが加わってスケールを増しながら、ドラマティックに聞かせていきます。
天界からもたらされたようなサラ独特の耽美なエンジェリックボイスには魂ごと持っていかれそう。
まるでフレンチのフルコースを1曲で表現したかのような極上の仕上がりですね。
このサラのバージョンをそのまま耳コピーで打ち込むことにしました。
今までもいくつか編曲してきましたが、サラの楽曲はとても打ち込みやすいんです。
それはプロデューサーのフランク・ピーターソンに負うところが大きいのでしょう。
彼はエニグマの一員だったこともあり、その幾何学的に洗練されたサウンドが持ち味。
サラのスカボローフェアにも様々な音が色彩豊かに鳴っていて、打ち込みと相性が良いのでしょうね。
今日耳コピーしたパートは、アコースティックギター、ピアノ、ベース、パッド、そしてチューブラーベル。
打ち込むのに最難関な楽器がアコギだということは、前にも書きました。
時間をかけて一音一音ベロシティ(音量)を細かく編集しても、機械的で無感情な音の羅列に陥ってしまいます。
そこでアコギらしい響きを再現するために、僕はチェンバロや民族楽器ダルシマーなどの音を混ぜています。
クセが強い音を混ぜることで、ソフト音源の中で無個性に響いていたアコギ音と反応し、自然なニュアンスが生まれてくるんですね。
残すパートはオーケストラストリングス、エレキギター、ハープ、ドラム、それに各種パーカッション。
明日も頑張ります!
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DAYBREAKER ヒデキマツバラ by Hideki Matsubara
次回公演のご案内です。
ミュージックハウス美美の環 presents 55th Grand Show
Music Festival
【日時】2019-05-05(日)11:30〜13:30
【会場】グランドプリンスホテル広島
【チケット】12000円(ビュッフェ料理、飲み放題込み)
【ご予約】info@miminowa.comまでご一報ください