台風上陸
すべての公共交通機関が終日ストップ
予定していたレッスンは全部お流れ
母の見舞いに出かけるわけにもいかず
ひたすら雨と風に閉ざされたまま
1日まるまるポッカリ空いたスケジュール
これは神様がくれた時間に違いない!
天に感謝の祈りを唱え、カクテルパーティーの仕込みへ
ディータの囁き
まずはカクテルの試作から。
今回ベースにするのは、ライチのリキュール、ディータ。
日本語では「ディタ」表記なのだけど、僕は「ディータ」と発音したい。
退廃的な美学に彩られた野心作「エロティカ」冒頭で、マドンナがこう囁くからだ。
「My name is Dita.(我が名はディータ)」
ディータをベースに僕が目指すカクテルは、夏の最後を締めくくるガーリー・アフタヌーンな一品。
先日から既成レシピのライチ系カクテルをあれこれ作ってみたものの、 それ自体は美味しくても、パーティーコンセプトに合う味ではなく。
今回もオリジナルカクテルでいこうと決意。
ディータを筆頭に、ずらりと並べたソフトドリンク類やら食材。
これぞと思ったものをチョイスしながら、混ぜては飲んで、混ぜては飲んで。
気分はまるでマッド・サイエンティスト(笑)
うん、これ♪
ラストサマーな味わいと盛りつけを見つけた。
永遠の夏
出来上がったオリジナルカクテル片手に、ほろ酔い加減で次に向かったのは、カクテルパーティー用の新曲制作。
決まってるのは、まだタイトルだけ。。。
「Eternal Summer 〜永遠の夏〜」
一語、一音たりとも材料は揃っていない。
本番を3日後に控え、なんとも大胆かつ危機的状況。。。
でも不思議なもの。
カクテルの試作中、歌詞やメロディーの断片が、チカッ、チカッ。
浮かんできたアイディは、すべて五線譜に走り書き。
いざProtoolsを立ち上げ、アイディアを音像化していく。
そこから先はいつものガイダンスに導かれる。
つまり自分の頭で考えなくても、楽曲の方がおのずとメロディーやコード進行を集め始め、ひとりでに成長しながら発展していく。
そうして見えてきた楽曲コンセプトと全体像
テーマ:あの夏の恋
メロディー&曲調:キャッチーな80年代風
ビート:がっつり硬質なエレクトロハウス
イメージ:まつもと泉先生の代表作「きまぐれオレンジロード」
80年代を生きた若者たちの気持ちを現代風に蘇らせる。
それが「Eternal Summer」だよ。
内なるスピリットが教えてくれた。
80年代のきまぐれ旋風
「きまぐれオレンジロード」とは、80年代に週刊少年ジャンプ誌上で連載された大人気漫画。
バブリーな80年代当時に主流だったラブコメ漫画界にあって、オレンジロードが群を抜いていたのは、洗練された都会的な感性。
ストーリー重視で物語が進展していきつつ、デザイン性のある作画センスが抜群だった。
登場人物のファッションやライフスタイルがさりげなくオシャレだったり。
話の進展や会話のテンポも「これ見よがし」感がなく、あくまでさりげないバランス感が魅力で。
そんなみずみずしいオレンジロードは、たちまち読者の共感を呼んで人気に火がつき、アニメ化されて一大旋風を巻き起こし、映画にもなった。
今では「誰もが知る作品」というほどの知名度こそないけれど、あの時代に青春を過ごした若者たちにとって、過ぎ去った熱き想い出深い夏のように、永遠の憧れとして胸の内に残るバイブル作品のはず。
まだウブだった僕も、大きくなったらこんな青春ライフが待っているんだ!と心ときめかせたものだ(笑)
漫画の世界観を引き継いだアニメの方も秀逸だった。
使用される音楽も、アニソンとは真逆の本格志向。
サックスを効かせた都会的なものから、ストレートなロックやポップスまで、名アレンジャー鷺巣詩郎さんの豊かな音楽性にあふれていた。
それらがストーリーと相まって、いまだ強く印象に焼きついている。
それにしても主役の恭介やまどかって、当初まだ中学生!
ひかるちゃんなんて中1!!
フィクションとはいえ、13〜14歳らしからぬ派手なライフスタイルが満載だった。
カフェでバイト、ディスコ通い、ライブ出演、グループ交際でバカンス旅行、飲酒に喫煙、ホテルディナーetc
今の大学生なみ!
フォーマルな軽やかさ
実際、昔のティーンエイジャーっていうのは早熟だった、
興味本位とバカンス感覚で動いていくことが、かっこいいとされた時代。
遊びに行くのもドレスコードあり。
それがまたかっこいいとされた。
40年というギャップを感じずにはいられない。
現代という時代が、お金をかけず、カジュアルで未熟なアマチュアであることが文化的豊かさだとされる地方活性化時代だとすれば、何もかもお金をかけ、プロフェッショナルで成熟されたものにこそ価値があったアーバン志向な時代こそ80年代だった。
どちらが良いか悪いか、ではなく、それが「時代」なのだ。
フォーマルな軽やかさが80年代だとしたら、カジュアルな重みこそ2020年代のテーマなのかもしれない。
1980年代。
日本が最も元気で、心踊る楽天家であり、勢いのあった時代。
その豊かさを象徴する名作こそが「きまぐれオレンジロード」
そんな時代の空気感を、新曲「Eternal Summer」に投じていきたい。
では日曜日、乞うご期待!
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【Date】2019-08-18(Sun)14:00 - 16:00
【Place】Miminowa Studio(広島市中区鶴見町2-24-401)
【Admission】¥2500(with Drink & Finger Foods)要予約
【Performance】DJヒデキマツバラ、MAYUMI、コンスタンツェ、SAM
【Contact】info@miminowa.com