ヒデキマツバラの猫道Blog

愛猫家ミュージシャン、ヒデキマツバラの猫道(キャットウォーク)ブログ

新型コロナよ、ありがとう 〜真の教師からの学び〜 - Be A Student, Not A Victim -

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昇りかけた大きな大きな満月が、雪雲から現れては、再び身を隠しています。

まるで動く油絵のように見事な光景!

ずっとこのまま見つめ続けていたいな。

 

さて、今日で2020年最後のブログ更新になりました。

1年間のご愛読に感謝して、読み応えある長編エッセイを書いてゆくとしましょう。

 

 

ズブの素人経営者

美美の環スタジオの2代目代表に就任して2年。

その2年目が間もなく終わろうとしています。

 

代表に就任する時って、大望を抱くものですよね。

ところが自分の場合、大望とは程遠いものでした。

 

僕が乗り込んだのは、燃えている車。

そのハンドルを握って、この2年間走らせきました。

 

1年目

1年目、病に倒れた先代を介護しながら、代表に就任。

いきなり最初の大仕事は、大規模予算を組んだ舞台運営の引き継ぎでした。

ステージの資金調達をしたのは初めての経験。

 

介護しながら、金集め。。。

それだけでも惨めで手一杯なのに、僕には知らされてなかった融資までが発覚して。。。

こうして代表就任早々、美美の環スタジオはまさかの倒産危機に直面したのでした。

 

無我夢中で動きました。

かつての日産時代のゴーンさん並みにコストカットを断行。

入ってくるお金は、右から左へと火消しに回す日々。

それでも焼け石に水という状態でした。

 

ゴーンさんならまだしも、僕は経営手腕すらない「ズブの素人経営者」

しかもなお悪いことに、夢を創ることしか頭になかった「芸術家上がりの素人経営者」

 

そんな自分が挑むには、高すぎる山でした。

でも挑む以外の道なんて、考えにありませんでした。

 

2年目

2年目、さらなる追い討ちが美美の環スタジオを襲います。

収入源の柱の1本であった興行収入がゼロになりました。

そう、コロナ禍によるイベント自粛要請の影響を被ったのです。

 

まさしく泣きっ面に蜂。

まさか代表になってから2年連続で、こんなに何度も窮地に立たされるとは。

 

創立55年目の危機

創立55年という長い歴史を誇る美美の環スタジオが、かつて経験したことのない経営危機。

そんなタイミングで母から事業を引き継いだ僕は、まるでパニック映画の主人公にでも祭り上げられた気分でした。

 

ただでさえ音楽という収入の定まらない水モノ事業です。

そこに負債やコロナまで重なれば、水モノの個人事業なんて、虫けらの命ほどの価値すらありません。

 

唯一口にしなかった言葉

そんな状況下に放り込まれたら、弱音を吐いたり、愚痴をこぼしたくなるものです。

事実、僕もごくわずかな人たちにそんな気持ちを漏らしました。

 

そんな自分でも、決して口にしなかった言葉があります。

「なんで自分がこんな目に遭わなきゃいけないんだ」

なぜなら、そう宣言した途端に、自分は被害者や犠牲者になってしまうからです。

 

犠牲者意識を持つことは、何よりも一番恐ろしいこと

なぜかと言うと、それは自分から全ての力を奪うからです。

望みを断たせ、その場にすくんで動けなくさせてしまいます。

「自分は犠牲者だ」と認めることによって、自分をただ犠牲になっただけの、無力で非力な存在へと貶(おとし)めてしまうのです。

 

そんな生を生きるために、わざわざ地球に生まれて来る人間は、一人たりともいません。

だから絶対にその言葉だけは口にしませんでした。

その代わり、火の回った55年ものの車を走らせながら、僕はある言葉だけを口にし続けたのです。

 

ずっと口にし続けた言葉

事あるごとに、僕は自分に問いかけました。

ここから何が学べるか?

 

状況によっては切羽詰まり、そう問うことさえ困難な場合もあります。

そんな時は、こう問いかけました。

もしもここから何か学べるものがあるとしたら、それは何なのか?

 

人間とは不思議な生き物で、問いかければ答えを探そうとします

そうやって主体的に答えを探そうとするうちに、もっと不思議なことが起きます。

力が沸き上がったり、望みを抱いたりできるのです。

 

それは答えそのものを見つけることより、はるかに偉大なこと。

なぜなら自分の内から生きる力を得て、再び人生の主導権を自分で握ることができるからです。

 

「ここから何が学べるか?」

「もしもここから何か学べるものがあるとしたら、それは何なのか?」

 

2年間、つらく苦しい事態に直面するたび、自分に問いかけ続けました。

母の命が潰(つい)えそうになるたび。

融資の返済日が迫ってくるたび。

収入が見込めないたび。

自分が崩れ落ちそうになるたび。

 

「ここから何が学べるんだ!」

怒りと苛立(いらだ)ちまかせに問いかけた日もありました。

 

「ここから学べるとしたら、、、何?」

絶望の淵で、絞り出すように問いかけた日もありました。

 

レナードの朝

先日、映画専門チャンネルで名画「レナードの朝」を久しぶりに見ました。

母が大好きだった実話映画です。

 

ロバート・デニーロ扮するレナードは、30年間眠り続けてきた難病患者。

主治医が試験的に無認可の薬を処方したところ、奇跡的な目覚めが訪れます。

 

が、次第に発作的な痙攣に見舞われ、投薬量を増やしてももはや効き目はありません。

レナードは全身を痙攣させて身悶えながらも、主治医にすぐビデオカメラで自分を録画するよう懇願します。

 

この不自由でどうしようもない醜態から「学べ 学べ 学べ」と。

いずれ治療法が見つかる日が来るまで「学べ 学べ 学べ」と。

 

その惨めで哀れなレナードの姿が、この2年間の自分自身とダブってしまい、僕は涙を止めることができませんでした。 

 

真の教師

あなたは勉学の学校からは卒業しました。

でも、あなたは学びそのものから卒業したわけではありません。

 

社会に生きるあなたは、人生という学校の生徒なのです。

仕事、結婚生活、人間関係、病気など、あらゆる場があなたの教室です。

そこであなたが教えを乞うのは、先生ではありません。

 

あなたの教師は、あなたがネガティブな感情を抱く全ての事柄です。

悲しみ、苦しみ、怖れ、嘆き、つらさ、怒り、妬み、嫌悪感などが、あなたの教師なのです。

そこに直面して問いかければ、あなただけにしか学び得ない人生の知識が必ず得られます。

 

真の教師とは、悪魔の仮面をかぶってあなたの人生にやってきます。

新型コロナのように、恐怖と嫌悪感を撒き散らしながら。

 

新型コロナの災厄と恩恵

新型コロナは、地球人類に二つのものをもたらしました。

災厄と恩恵です。

 

コロナ禍は、学びの宝庫です。

人類の生き方やライフスタイルを一足飛びに進化させる可能性に満ちています。 

 

光と陰、どちらを見るもあなたの自由です。

でも陰ばかりを見て「自分は被害者だ」「自分の生きる自由が阻害されている」と嘆くことにそろそろ飽きてきませんか?

 

だから、あなたも問いかけてみてはいかがでしょう?

「もしもコロナ禍が私に尊い学びをもたらしてくれるとしたら、それは何だろう?」と。

 

学びの宇宙

この世は教材で満ちています。

そして全てが学びの材料となり得るのです。

 

あなたには、心から許せず敵視している人物がいるでしょう。

あなたには、心から憎悪している罪悪や罪人があるでしょう。

 

あなたがその対象を憎悪するほど、あなたは犠牲者になるばかりです。

そうやって自分を貶(おとし)めるのは、もうやめにしましょう。

あなたは犠牲者になるために生まれてきたのではありません。

 

代わりに、そこから学ぶことを選択してください。

それを避けていても、結局あなたは犠牲者のままです。

 

あなたが学ぶことは、他の誰にも教えられません。

あなた自身にしか答えが出せないのですから。

 

学ぶきっかけを与えてくれるものを、あなたは除外しようとする傾向があります。

ヒーリングセラピストとして一言言わせていただくなら、あなたが努力の末に除外したものは、再び巡り巡ってきてあなたを悩ませるでしょう。

 

でもひとたび、そこから何かを学べば、問題そのものが消え失せ、あなたは二度とそれに煩わされることはありません。

それがこの三次元宇宙を秩序立てている法則なのです。

 

あなたが望めば、いつでも人生の主導権はあなたが握っています。

「ここから何が学べるか?」と問いさえすれば。

 

学びがもたらした変化

この2年間、自分が得た学びから、いくつもの変化がもたらされました。

 

ビジネスモデルの転換

先代の頃にはあり得なかった変化がいくつもありました。

 

まず、音楽レッスンやヒーリングセラピーをリモートに移行しました。

近隣の方でなくても僕のレッスンやセラピーを受講できるようになり、同時に僕にはビジネスチャンスがもたらされました。

 

また、楽曲制作を主体としたCatwalk Records Japanを立ち上げたことで、コンサート収益に代わる収入源が確保できました。

コンサートは経費がかかりすぎて赤字リスクも多いのですが、その点、自分の感性を元手にした制作業務は利益回収率の高さと安定性が大きなメリットです。

 

いずれもコロナ禍がなければあり得なかったビジネスモデルの転換です。

これらが功を奏して、来年夏には全ての負債を完済できる道筋がつきました。

 

「あなたに代表の座をもっと早く譲っておけば良かった」

僕の経営手腕を見た先代が、生前そう言って褒めてくれました。

 

助けてくれる人の出現①

変化は金銭面だけでなく、人間関係にも及びました。

とりわけ顕著な変化を感じたのは、助けてくれる人たちの出現です。

 

例えば、今月オープンした僕の公式サイト

https://miminowa.jp

 

このサイトが実現したきっかけは、大阪の広告代理店の21歳営業マンからかかってきた1本の電話でした。

彼との出会いは、広告業界に対する僕の根深い不信感を一掃しました。

 

以来、ウェブディレクターやアシスタントの方々とほぼ毎日やりとりをかわしながら、僕は新しい時代に生きる喜びを感じました。

広告代理店はほぼ20代のスタッフ陣にもかかわらず、的確な仕事ぶりと丁寧な物腰で、たちまち僕の信頼感を勝ち得ました。

大阪⇄広島間で意思疎通もしやすく、言葉ややりとりの端々に、僕のビジネスを応援しようとする純粋な気持ちが伝わって来ます。

そこに旧態依然とした広告業界の姿はなく、風の時代らしい爽やかさに満ちていました。

 

ビジネスパートナーのようでいて、仲間のような関係性。

それを築きながら、人々に愛されるビジネスを展開していくのが、2代目代表として目指すところとなりました。 

 

助けてくれる人の出現②

もう一つ、僕をやる気にしてくれるという意味で助けてくれる存在が、フォロワーのみなさんです。

 

他人の才能や能力を紹介することは得意でも、自分自身に関しては不得手な僕。

「まだまだこれじゃダメだ」という自己評価の低さと連動するように、少し前までこのブログもYouTubeも閲覧数が伸び悩んでいました。

 

が、この2年間の学びと比例するように、直接的・間接的に関わって応援してくださるフォロワーが増えてきてます。

YouTubeに至っては、1年前と比較するとアクセス数が20倍以上に急伸!

 

「心の内で起きている変化は、外の世界にも現れる」といいます。

自分自身に対して手を差し伸べると、他人からも手を差し伸べてもらえるのですね。

 

自分自身

個人的な変化としては、泣き言を漏らせるようになりました(笑)

近しい友人であれ、ブログのような公の場であれ。

 

過去の自分は「強さ」を人と共有してこようとしてました。

ここでいう「強さ」とは、人に誇れる能力のことです。

音楽を作る力だったり、文章を書く力だったり。

 

現在の自分は「弱さ」を人と共有することを、自分に許すことができるようになりました。

ここでいう「弱さ」とは、恥ずかしくて隠しておきたい本音のこと。

 

この記事のように、我が家の恥さらしな内容なんて、かつての自分にはとても告白できませんでした。

他人に自分の弱みを握られてはたまらないと。

 

でも、こうして自分の弱さをさらけ出すことが、もしかしたら誰かの学びになるかもしれない。

そう思えるようになった分、僕は自由になれました。

 

魔法の言葉と2つの宝物

「ここから何が学べるか?」

それはピンチをチャンスに変える魔法の言葉

 

この2年間、身の回りにおきた良い変化は全て、その問いかけに端を発しています

経営者としても、私人としても、問うたびに答えを見つけることができました。

 

学びを得ることによって、火の回っていた車は鎮火しました。

これから3年目に向けて、ハンドルを握り続けます。

 

この記事が、あなたの一助となれば幸いです。

最後まで読んでくださったあなたに、とっておきの秘密を教えましょう。

 

自分自身で学びを得ることで、あなたは2つの宝物を手にすることができます

それは感謝」と「安らぎです。

 

それでは、本年もご愛読ありがとうございました!

2021年もまたこのドラ猫ブログでお会いいたしましょう!

 

最後の最後に、この2年間走り続けてきた「泥だらけの栄光」をたたえて、YouTubeに新しい音源をアップしました。

短編映像テーマ曲として、全編オーケストラで書き下ろした「GLORY」です。

どうぞ聞いてやってください。

では、良いお年をお迎えくださいね!

 


GLORY -栄光の奇跡- ヒデキマツバラ by Hideki Matsubara

 

 

◾️ヒデキマツバラLIVE動画◾️

「生きることは愛だ❣️」最高潮に盛り上がった「クロノスコープ」


CHRONOSCOPE ヒデキマツバラ by Hideki Matsubara

 

◾️ヒデキマツバラ音源作品◾️

物語性と実験性に富んだ野心的大作「ノア」💥


NOA ヒデキマツバラ by Hideki Matsubara