ヒデキマツバラの猫道Blog

ドラネコ視点の少し風変わりな猫道(キャットウォーク)ブログ

甥っ子アオくんのヒーお兄たんロス症候群 - My Top Priority -

アオくんとテディーベアたち^^

 

東京へ向かう新幹線の中で、僕は思いあぐねていました。

「僕のこと、覚えてるかなぁ」

 

 

初めまして、アオくん

生後100日目のお食い初め式。

それが甥っ子アオくんとの初対面でした。

 

「うちらが身支度する間、アオを見てもらってていい?」

出がけに妹夫婦から頼まれ、メリーの下に寝転ぶアオくんと二人きりになった僕。

 

妹曰く「アオの好きな音楽はバッハの平均律1番」

だからきっと、音楽家の僕と相性は良いはず。

 

とはいえ、赤ちゃんと二人っきりになるなんて初めてのこと。

触れると壊れてしまいそうだし、そもそも言葉を介して意思疎通できません。

さぁ、どうする、どうする!?

 

そう、言葉は通じなくても、リズム感は伝わるはず!

3才のレッスン生とか我が家のニャンコと同じように接してみよう。

 

そこで僕は、即興でアオくんの歌を作りました。

「アッオくんはネッ こ〜んな〜に こ〜んな〜に かっわいっい子〜♪」

するとアオくん、ケタケタ笑い始めたではありませんか。

 

身振り手振りつけながら歌う僕に、手足をばたつかせてご機嫌です。

きっとアオくんも踊っているつもりなのでしょう。

 

それを見た妹夫婦の驚いたこと。

「初対面であんなに笑ってる! お兄ちゃんすごい!」

 

以来、母のお葬式やお正月休みで会う機会がありました。

会えばすぐノリノリで意気投合してしまう僕に、妹の旦那さんは笑いながらぼやきます。

「僕らが1年半かけて築いてきた親子関係を、お義兄さんは2〜3時間で達成してしまうんだから! 僕らの今までの苦労って何なのかな(笑)」

 

楽家として確信したことが1つありました。

心と心を通わす秘訣は、リズム感にある!と。

 

再会のレゴランド

アオくんと会うのは4度目でした。

楽しみ半分、心配半分の上京。

 

楽しみなのは、喋れるようになったという2才のアオくんと、ついにお話できること。

心配なのは、1年ものブランクで僕を忘れていやしないかということ。

 

品川駅で再会を果たしたアオくんは、ベビーカーの中で夢うつつでした。

「アオくん、久しぶり〜」

目覚めたアオくんに挨拶したものの、反応がありません。

ガーン! 忘れられちゃった!?

 

その足でみんなと向かった先は、アオくんの大好きなお台場のレゴランド

ママと手を繋いで歩くアオくんは、僕のことなどまるで目に入っていません。

喋れるようになった代わりに、喋れなかった頃の記憶はなくなるの?

 

ランチしてひと通り巡ると、レゴの組み立てスペースに飛び込んだアオくん。

夢中になって、特大レゴブロックで秘密基地を作り始めました。

少し離れたところで、その様子を妹と見守っていた僕。

 

すると突然、タタタッとアオくんが駆け寄ってきます。

そして僕の手を取ると、秘密基地へ案内してくれるではありませんか!

そばにいた妹がキョトンとしながら「え、ママを連れていってくれるんじゃないの?(笑)」

 

そうです、アオくんは僕のことを覚えていてくれたのです!

心の距離感があったのは、久しぶりの再会につきものの気恥ずかしさだったのでしょう。

うん、男同士だから自然体で、ハナから挨拶なんていらなかったんですよね^^

 

僕を引っ張っていくアオくん。

その小さな小さな5本の指全部で、僕の人差し指1本をぎゅっと握りしめながら。

あぁ、なんて可愛いんだろう。

 

アオくんの秘密基地^^

夕映えのレインボーブリッジ

「アオは外の景色を見るのが好きだから」

ベビーカーを押した妹はそう言って、フロアの一段高い後部座席を指さしました。

レゴランドから帰路のバス、最後尾の座席に二人きり、並んで座ることになった僕とアオくん。

 

ふと、アオくんの両手がひどく冷たくなっているのに気づきました。

「寒いねぇ」

そう言って僕は、アオくんの両肩を抱きこむように右腕を回しました。

アオくんの右手に僕の右手を、アオくんの左手に僕の左手を重ねて。

たちまち僕の右肩にアオくんが寄りかかってきたかと思うと、スヤスヤ夢の世界。

 

夕映えのお台場から、レインボーブリッジを渡り、品川駅まで。

数十分の道中、僕は身じろぎもせず、難しい体勢のまま固まっていました^^;

 

何しろ、隣で眠りに落ちたアオくんを右半身で抱きとめつつ、両肩を抱くように回した両腕は小さな両手を握りしめたままですから。

その姿はまるで、右肩あがりで止まってしまった古時計の振り子^^

 

レインボーブリッジの向こうに、その日最後の太陽の名残が照り映えています。

小さなアオくんの体から伝わってくる、あたたかい体温。

そして、ほのかなシャボンの香り。

 

僕は夢見心地でした。

壊れた振り子になるのも悪くないな^^

 

笑い上戸の血筋

アオくんはよく笑います。

さすが僕と同じ血筋を受け継いでいるだけあります^^

僕が何かおかしなことを口にするたび、かわいいソプラノボイスでお腹を抱えて笑い転げます^^

 

特に擬態語が面白いらしく、

桃太郎の「どんぶらこっこ すっこっこ」

ノンタン絵本の「ぱっぱらぱんぱん」

といったリズム感のある言葉に反応します。

 

僕も幼児期に「どんぶらこっこ」には笑わせられました^^

寝る前、母の膝に抱かれて聞いた昔話で。

 

母がしてくれたことを、甥っ子にしている僕。

記録に書き留めるほどの事ではないのかもしれないけれど、そういうものから豊かな人間性が受け継がれ、育まれるんですね。

 

バイバイまたね

僕が東京を離れることを、2才のアオくんは察していました。

お見送りに一家揃って品川駅まで歩く間、ずっと気落ちして無口だったアオくん。

 

改札口の前まで来た時でした。

泣き顔を見られないよう、パパの肩に顔を埋めたアオくん。

 

いよいよバイバイの時が来ると、顔を起こして泣き始めました。

「ヒーお兄たん、ヒーお兄たん、さみしー」

 

改札口をくぐった僕は何度も何度も振り返り、アオくんの姿が見えなくなるまで大きく手を振り続けました。

 

ヒーお兄たんロス症候群

僕が広島に戻ると、アオくんの「ヒーお兄たんロス」が本格化。

「ヒーお兄たんに会いたい」

そう言ってテレビ電話がかかって来るようになりました(^ω^)モシモシ

 

涙の別れから1年経った今でも、アオくんのヒーお兄たん熱は冷めません^^

妹曰く「アオがねぇ、毎日毎日『ヒーお兄たん』のことを話題にしてきて」

 

食卓の準備をするたび、アオが『ヒーお兄たんの』ってお兄ちゃんの食器まで並べてるの。

外へ遊びに連れ出そうとするたび『ヒーお兄たんも誘いたい』ってごねるの。

コロナ禍で共用施設が利用できなくなって機嫌を損ねたアオに『ヒーお兄たんに電話してみよっか?』って言ったら、途端に機嫌直してニコニコしたの。

 

この夏には一緒に熱海を旅行して、さらに仲良くなりました^^

別れ際「今度いつヒーお兄たんと会える?」と尋ねたアオくんに約束しました。

「お正月に遊びに行くよ」

 

もうすぐ会えます、アオくんに!

 

クリスマスもテディーベアと一緒^^

 

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