ヒデキマツバラの猫道Blog

音楽、マインドフルネス、それにユーモアを愛するネコ目線のキャットウォークブログ

羽生結弦選手の流血事故に触発されて作ったオリジナル曲「チェックメイト!」 - He made it! -

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紅き潜在意識

最近この猫道ブログ、やけに赤くない?

そう感じられた読者の方もいらっしゃるでしょうか。

 

はい、その通りです^^

特に赤さが引き立つ画像を毎回お約束のように載せてきました。

カクテルパーティー宣伝画像と動画サムネイルですね。

 

赤は情熱の色。

そして血の色。

 

その鮮烈な赤を1ヶ月間にわたり読者の皆様の潜在意識に植えつけてきたのは、前回と今回の記事を味わっていただくためなのでした。

 

前回記事はこちらからどうぞ。

hidekimatsubara.hatenablog.com

  

不屈の魂

2014年11月8日に起きた羽生結弦選手の流血事故。

あまりに衝撃的で、いまだ生々しく記憶されている方も多いことでしょう。

 

演技直前にスケートリンクで練習中、相手選手と衝突。

自力で立ち上がることができず、血を流してうずくまる羽生選手。

 

「棄権するしかない」

誰もがそう思いました。

 

ところが応急処置を終えると、羽生選手は出場を強行。

立って歩くことさえ難しい状態にありながら!

 

誰もが目を疑い、驚きました。

王者、羽生結弦の不屈の魂に。

 

英雄の資質

当然ながら、その日の演技内容はとても痛々しいものでした。

まともにジャンプなどできるはずがありません。

 

ほんの9ヶ月前に金メダルを獲得したばかり。

そんな金メダリストの彼が、不慮の事故ゆえに惨めな演技に終始する姿は、多くの涙を誘いました。

 

ネットでもすさまじい反響が巻き起こりました。

大多数は「棄権すべきだった」との声。

「まだこれからという時、無理して将来を棒に振ってほしくない」という意見から、「金メダリストとしての自覚が足りない」といった厳しい論調も目立ちました。

 

確かに常識的に考えれば、選手生命を賭けてまで向かうほど重要な試合ではありませんでした。

が、それでも僕はあえて言いたい。

そこが羽生結弦羽生結弦たる所以である!と。

 

よく知られている通り、羽生選手は東日本大震災を経験していて、自宅や練習スケートリンクさえ被災してピンチに陥った経緯があります。

フィギュアを断念するという選択肢だってあり得たでしょう。

でも彼は単身カナダに飛ぶという前例のない手段にうって出た結果、世界レベルの技術を手に入れました。

 

英雄の資質とは「塞翁が馬」

ピンチをチャンスに変えてしまうものの見方。

常識を超えるからこそ英雄になれる。

リスクすら自身の成長材料にできる。

そんな羽生結弦だからこそ、王者への道を歩んでこられたのです!

 

そんな羽生結弦だからこそ、あの日、負傷した自分の体よりもっと大事なことのためにリンクに上がる決断をしたのです。

「自分に負けたくない」と。

 

そこを歌にしたい。

と僕は思いました。

そんなきっかけから「チェックメイト!」が生まれ、翌週11月16日には初演しました。

 

王手!

  
CHECKMATE! ヒデキマツバラ by Hideki Matsubara

 

闘いの最果てに

栄光か 敗北か

英雄か 異端者か

真実か 偽りか

 

CHECKMATE!

駆け抜ける大地 血しぶきあげて

CHECKMATE!

向かい風めがけ

賽は投げられた 火を放て

 

玉座へと宿るもの

愛なのか エゴなのか

光なのか 闇なのか

未来なのか 過去なのか

 

CHECKMATE!

討つべき敵は 鏡の向こう

CHECKMATE!

砕け散るガラス

賽は投げられた 立ち上がれ

 

CHECKMATE!

残り火でもいい 燃え尽きるまで

CHECKMATE!

鼓動なくしても

これが道ならば 止まれない

これが道ならば 止まれない

 

作詞・作曲・編曲/ヒデキマツバラ

 

これが道ならば 止まれない

あの日の「羽生結弦」をおさめた歌。

身を切るように容赦ない歌。

燃える導火線の上を綱渡りしてるような歌。

 

ここで少し歌詞を紐解いていきましょう。

 

「闘いの最果て」に待っているものは「栄光か敗北か」わからない。

だけど彼は勝敗のために闘っているんじゃない。

 

「異端者」呼ばわりされても、彼にとって「偽り」だけはない。

自己との闘いこそ、彼にとって「真実」だから。

 

「血しぶきあげて」スケートリンクを「駆け抜ける」彼。

「向かい風めがけ」て、常に挑戦者として自分を追い込んでいく彼。

 

「賽は投げられた」からには、胸の闘志に「火を放て」

 

玉座」を目指すのは、トップに固執する「エゴ」からなのか?

否。

  

「討つべき敵(=立ち向かうべき相手)」は「鏡の向こう」にいる自分自身だから。

「ガラス」を割って、自分を越えてゆこうとする彼。

 

彼は流血し、倒れる。

けれどフィギュアスケーターとして「賽は投げられた」のだ。

真っ赤に染まったスケートリンクから「立ち上がれ」

 

「残り火(=気力)」だけでもいい。

それが「燃え尽きるまで」自己との闘いは終わらない。

 

たとえ「鼓動なくして(=選手生命が絶たれて)」しまうことになっても、それが羽生結弦の生きる「道」である以上「止まれない」から。

 

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ライブ演出

こういったことを舞台照明さんに伝えたところ、あの赤一色のライブステージが生まれました。

 ここからサウンドや演出について、かいつまんで書いていきます。

 

サウンドはクラブミュージックらしく、シンセリードやうねりのあるシークエンスを満載しました。

が、不思議とステップを踏んで踊りたくなるような曲ではないので、僕は演技的に英雄の光と影を見せてます。

神殿風円柱の周りをグルッと回るのも、英雄の遍歴を意味してます。

 

サビで唯一、十字架をモチーフにした振付を入れました。

羽生選手が演技前に「士」の字を切るのにあやかりつつ。

 

エンディングで僕が去り際、照明が一気に落ちる感じが容赦なくて、個人的に気に入ってます。

 

その後の長い長いエンディングは、血を流して散っていった孤高の英雄たちに捧げるレクイエムです。

 

この秋「チェックメイト!」をステージでたびたびカバーしてくれたのがコンスタンツェ桂子さん。

僕の楽曲中、一番のお気に入りなのだとか!

「鶴の恩返しで、鶴が自分の身を捧げて命を吹き込んでいるような感じ」でどストライクに泣けるそうです。

 

ちなみに、泣ける歌が好きな桂子さんは先日「Too Far」もカバーしてくれましたよ。


ヒデキマツバラ TOO FAR by Hideki Matsubara
hidekimatsubara.hatenablog.com

 

基本、僕の歌は女性ボーカルをイメージして作っているので、桂子さんの切々とした歌声に恵まれて本望です!

 

ダンサー羽生結弦

もうひとつ、羽生選手にまつわるエピソードを。

 

僕、男子フィギュアには興味ありませんでした。

2013年12月5日までは。

 

その日偶然つけたチャンネルが、男子フィギュアのグランプリファイナル福岡大会。

そこで初めて羽生選手の演技を見ました。

「パリの散歩道」でした。

 

なんなんだ!これは!?

目が釘付けになりました。

 

彼以外の選手は皆、フィギュアスケートをする選手でした。

でも羽生選手はダンサーだったのです!

 

僕の目には、ただもう彼がリンクで自由に踊っているようにしか見えませんでした。

その豊かな表現力!

音楽との一体感!

 

まるでマイケル・ジャクソンフィギュアスケーターになったかのようで。

福岡のスケートリンクが、ブロードウェイのミュージカル劇場さながら。

 

楽家の目で見ても、演出家の目で見ても、ただただ賞賛のまなこでした。

彼の卓越した表現力と楽曲解釈能力は、フィギュアを超越して、芸術エンターテイメントの世界でもトップクラスだと確信。

 

当時、僕の周りは「高橋選手が絶対メダルを取るよ!」という声が圧倒的多数でしたが、僕は一人で羽生選手推し^^

結果、ソチオリンピック金メダル!

 

羽生結弦の魅力

羽生結弦

その魅力を言葉にするとしたら、サムライ精神や騎士道精神に通ずる気概のようなものを兼ね備えているところ。

 

凛々しい人。

今後の活躍を応援しつつ、彼にふさわしい言葉で今日は締めくくりましょう。

 

疾(はや)きこと 風の如く

徐(しず)かなること 林の如く

侵掠(しんりゃく)すること 火の如く

動かざること 山の如し

 

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2019年最後を飾るイベントです🎉

DJヒデキマツバラ presents クリスマスカクテルパーティー
JACK FROST 〜ジャック・フロスト〜

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【Date】2019-12-15(Sun)14:00 - 15:50
【Place】Miminowa Music Studio
【Admission】 ¥2750 (with Special Cocktails & Tapas)
【Performance】DJヒデキマツバラ、MAYUMI、コンスタンツェ、SAM、Eseniya
【Reservation】DJヒデくん 又は info@miminowa.com までご連絡ください(12/6ご予約〆切)