ヒデキマツバラの猫道Blog

愛猫家ミュージシャン、ヒデキマツバラのキャットウォークブログ

赤福餅の客は まだか? 〜幸せを招く伊勢名物〜 - Happiness Happening -

 

あなたは自分のためにケーキを買うこと、ある?

それほど甘いお菓子を食べない僕のような独身男性でも、思わず買ってしまう日がある。

誕生日だ。

 

 <誕生日=お祝いにケーキを食べる日> だと、幼児期から感覚に刷り込まれてるのだろう。

ケーキのない誕生日なんて、お肉の入ってないすき焼きくらい侘(わび)しく感じてしまう。

 

今年は早々に、ダンサーのエセニヤさんからたくさん差し入れて祝っていただいた♪

タルト派かつ桃好きな僕は、桃1個丸ごと使った特大タルトに狂喜♪

 

舌鼓を打ちながら、これで1年分のケーキは食べ終えたなぁ。

と思っていたのだけど、いざバースデー前日になってみるとコロッと気が変わってしまった^^

 

 

バースデー前日の出会い

翌日にバースデーを控え、祝うならやっぱりケーキかな。

近所のショッピングモールに入る。

 

すると食品スーパーのパンコーナーの隅、山積みにされた桃色のパッケージが目についた。

なつかしい、伊勢名物の赤福だ!

 

 

よく見れば「お福餅」とあるね。

どうやら製造販売元が違うだけで、味や形状は同じ伊勢名物らしい。

 

お伊勢さんの海

 

伊勢参りで知られる三重県の銘菓、赤福

江戸時代から愛されてきたこの和菓子、餅菓子の常識を覆すユニークな形状をしている。

 

通常の餅菓子とは逆に、白玉団子を覆い隠すようにあんこが包んでいて、まるで伊勢湾の荒波のような模様を浮かび上がらせている。

それを付属の木べらで1つずつ切り分けていく作りなのだ。

 

 

赤福の客は まだか?

初めて口にしたのは、ティーンエイジャーになったかならないかの頃。

母の知り合いからの名古屋土産だった。

 

パッケージを開けたら、一面こしあんに埋め尽くされた黒い海にギョッ。

気乗りしないまま口にしてみたところ、なんと絶品なるかな!

 

きめ細かいこしあんの、程よく上品な甘さ。

その柔らかいあんこの奥に、弾力豊かなお餅の食感。

 

すっかり大好物になった赤福

でも、もみじ饅頭やきびだんごと違い、現地でなければ入手できない赤福

 

以来、あちら方面に用があった人たちのお土産に期待するようになった(笑)

が、そういう人たちが持参するものは、定番の八つ橋か生八つ橋。

チッチッチ、わかってないなぁ。

 

滅多に食べられないとなると、幻の銘菓と化して、恋い焦がれるものである。

そうさ、織姫と彦星だって、年に1度しか会えないから伝説になったんだもの。

 

あぁ、あの味が忘れられない。

赤福の客は、まだ来ぬか〜!

 

静寂の駅チカ

それは県外の大学に進学して、初めて広島に帰省する日のことだった。

家族やカミナリじいさんたちへのお土産、何がいいかなぁ。

 

その駅地下に降りるのは初めてで、見渡す限り和菓子の店舗が整然と並んだ広大なフロア。

上階の人混みや喧騒とは隔絶された、静なる空間が広がっている。

利用客の姿もまばらで、制服を着た販売員のおばさんたちときたらまるで静物

 

なんだか、ひと気のないお社(やしろ)に迷い込んだみたい。

こんな18歳の男子大学生が1人でその場にいることが、ひどく場違いに思えた。

早く選んで退散するとしよう。

 

手近な和菓子屋へ足を向ける。

なんと、そのショーケースに並んでいたものこそ赤福ではないか!

 

そうか、ここ名古屋だよ!

赤福の流通している地で大学に通っているなんて、頭になかった。

 

以来、帰省の途につく前は、名古屋駅の地下フロアを訪れ、お土産に赤福を買い求めるのがお約束となった。

長期休暇前になると赤福売り場に出現する男子大学生ヒデキマツバラ ^^

すっかり顔なじみになった販売員のおばさんと、ちょっとしたおしゃべりで親交をあたためた。

そうしていい気分になって赤福を傍らに抱え、プラットホームへ上がって乗車する時の満たされた気持ちときたら。

 

名古屋から広島まで青春18切符を利用して、鈍行列車で10時間かけて帰省した学生時代。

その長旅をいつも幸先(さいさき)良いものにしてくれたのは、赤福だった。

 

赤福でタイを釣る

「ヒデキちゃん、よう帰った、よう帰った。まぁ、お土産なんていいのに」

おばあちゃんやカミナリじいさんときたら、僕が帰省するたび、まるでお祭りの日の子供みたいに喜んでくれた。

 

2人の歓迎ぶりときたら、どこかの国の皇太子でも招いたの?と思うほど。

テーブルには仕出しの握り寿司が並び、食べきれないほどのご馳走が次から次へと出てくる。

 

毎度あまりに盛大だったものだから、赤福というエビでタイを釣るような気がした(笑)

満腹ではちきれそうなお腹を抱え、カミナリじいさん宅を後にする夜道の幸せだったこと。

 

福を呼ぶ餅

赤福にまつわる想い出は、あたたかくて幸せなことばかり。

その名の通り、この餅菓子が関わるところ、福が宿る。

 

やがて学生時代は遠ざかり、名古屋駅はリニューアルされ、とうにカミナリじいさんたちは天に昇った。

そして今、地元広島のご近所スーパーで思いがけず巡り会えた赤福餅。

 

もしかして、メッセージなのかな。

「ちゃんと見てるよ、ヒデキちゃんのこと」

 

あふれる想い出とともに手に取り、買い物かごに入れた。

今年のマイバースデーは、ケーキ代わりに赤福餅っていうのも悪くないね。

 

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