ヒデキマツバラの猫道Blog

音楽、マインドフルネス、それにユーモアを愛するネコ目線のキャットウォークブログ

【EDM/プログレトランス】3LAU - Tokyo (Fatum Remix) 和訳付き [Anjunabeats] 〜日本語をクールに聞かせる傑作EDM〜 - Ready to Move -

 

ここ2週間は公私ともにフル回転で、すっかりご無沙汰でした!

 

前回記事に続きブラウの楽曲『トーキョー』を特集します。

歌詞やアーティストをクローズアップしながら、楽曲の魅力に迫っていきますよ〜!

まずは自作動画と歌詞の内容からどうぞ♪

 

前回記事はコチラ

 

 

歌詞/対訳

TOKYO
by 3LAU feat. XIRA

I'd move to Tokyo
If that's where you want to go
Don't have to go alone
You can just let me know

I'd move to Tokyo
To London or Mexico
Know that I said goodbye
But can I still change my mind?

I was just scared
It got heavy
This time, I swear
I'm ready

(Let go, let, let go
Let go, let, let go, I'm ready
Let go, let, let go
Let go, let, let go
Let go, let, let go
Let go, let, let go, I'm ready
Let go, let, let go
Let go, let, let go)

 

あなたが行くというなら
私もトーキョーに引っ越すわ
あなた1人で行かなくていい
ただ私に知らせてくれれば

私 トーキョーに引っ越すわ
ロンドンとかメキシコでも構わない
別れを切り出したのは私
けど 心変わりしていい?

怖かった
気が重かった
今度こそ 誓う
心の準備ならできてる

思い切って 思い切って
思い切って 思い切って行くわ
心の準備ならできてる

対訳/ヒデキマツバラ

*原曲バージョンの歌詞を完訳したものになります。

 

ラブソングをリアルに聞かせる秘訣

こんなかっこいいEDMサウンドで、東京移住のことを歌にするなんて。

なんだか日本人として無条件に嬉しくなっちゃいました♪

 

ソングライターとしてこの歌を分析すると、興味深い点が2つあります。

まず面白いのが、ありきたりなラブソングと違った独創的な歌詞。

 

恋人が東京に越すことになった。

異国暮らしをする勇気のない主人公は別れを告げる。

でも別れがたくて、東京行きを決意。

 

洋の東西を問わず、遠くに行ってしまう恋人のことを歌った作品は、星の数ほどあります。

でもこの『トーキョー』ほど具体的に行き先を歌い、タイトルにもなった作品なんて、ちょっと他に思い当たりません。

 

だから作り事ではなく、なんだか実話に基づいたリアルなラブソングに聞こえるんですよ。

作詞したのはシンガーソングライターで、このスーパークールなボーカルを披露しているXira(ジラ)だと思われます。

おそらく本人あるいは友人知人の実体験が元になっているのでは?と深読みしてみたり^^

 

もし実体験だとしたら、確かに勇気のいる決断だった事でしょう。

日常生活の全て──家族や親友、馴染みある暮らし、今までの仕事──にバイバイして、言葉も通じない異文化への移住なんて。

僕ら日本人的感覚で例えると、サウジアラビアほどに慣習の違う国へ移住するくらいの覚悟でしょうか^^

 

日本語をかっこよくEDMに同化させる秘訣

もう1つ興味深いのは、これほど日本語が映える洋楽は、ちょっと他に例がないということ。

その秘訣はメロディーの作り方にあるのでしょう。

 

一言でも日本語が登場する洋楽曲があると、日本人として嬉しい反面、日本語のイントネーションや語感を無視した作りにがっかりしてしまいます。

まるでピザやハンバーガーと一緒にお茶漬けが出てきた!くらいに場違いで^^;

 

さて「東京」は英語読みで「トキオ」と発音します。

いかにも日本的というかアジア的な縦割りの発音なので、アルファベットを用いた横流れの西洋ポップスにはミスマッチなのが常です。

 

でもこの楽曲ではそんな失態を侵さず、日本語を生かした作りになってます。

つまり「ト・キ・オ」という3音のイントネーション&アクセントに合わせて作曲されているんですね。

おまけにTokyo / go / Mexico というように、英詞の鉄則である韻もきちんと踏んでるのです。

よってアルファベットの歌として違和感なく聴けるだけでなく、ちょっと他に例のない個性とインパクトを生んでるのです。

 

僕が100本目の動画制作にこの楽曲を選んだのも、日本語と英詞のクリエイティブなコンビネーションを提示した彼らの創造性に惚れ込んだから。

最後に、そんな彼らのプロフィールを紹介して締めましょう♪

 

アーティストプロフ

3LAU  ブラウ

ニューヨーク出身のDJ/プロデューサー/起業家

本名:ジャスティン・デイビッド・ブラウ

ワシントン大学に進学後、20歳になった2011年、スウェーデン旅行でEDM(エレクトロダンスミュージック)の虜になり、マッシュアップ作品を制作しながらYouTubeに投稿。昼間は大学に通いながらDJ活動や制作活動に明け暮れる。

同年、EDM大物アーティスト、ティエストのリミックスコンテストで優勝。EDM系ダウンロードショップBeatportでトップ10の売り上げを記録。

翌2012年、自主制作アルバムをリリースしツアー活動をスタート。ラスベガス・レビュー・ジャーナル誌は「アメリカで最も勢いに乗る有望なプロデューサー」と大絶賛。

2013年、オランダのクラウド9レコードからメジャーデビュー。

2015年、東京を含むヨーロッパ/アジア各国で初ツアー公演開催。

2016年、非営利の自主レーベルBlumeレコード設立。楽曲収益4500万円を学校設立など慈善活動に充てる。

2018年、同レーベルより初アルバム『ウルトラバイオレット』リリース、iTunesチャートでナンバー1獲得。同年、音楽フェスを主催。

2021年、アルバムリリース3周年記念として同作をNFT化、3日間で13億円を売り上げる。また音楽プラットフォーム、ロイヤルを創業、世界的アーティストらからの資金調達額が65億円に上ったことが話題に。

欧米各国レーベルから31枚のシングルをリリースする傍ら、リアーナ、ケイティー・ペリー、アリアナ・グランデら大物スターのリミックスまで手がける。

*アーティスト名「3LAU」はブラウと読みます。本名Blau(ブラウ)のBを3に置き換えて記号化することで固有の芸名にしたんですね。最初どう発音したらいいかわからず、スリー・ラウ??? フランス語読みでトロワ・ロー??? など頭を絞った僕でした^^

Xira  ジラ

オーストラリア出身のシンガー/ソングライター

2018年、デビュー曲「Locks Changed」リリース。

以後3LAUを始め、トランスミュージックを代表する二大レーベルAnjunabeats及びArmada所属アーティスト作品にボーカル&ソングライティングで参加している。

本人曰く「I’m sort of a sprint-to-the-top-of-the-stairs-free-fall-all-the-way-to-the-bottom-and-hope-there’s-a-really-big-trampoline kinda girl. (階段のてっぺんから手すりをガーッと全力疾走で下まで滑り降りた先に巨大トランポリンがあればいいなって思うおてんば娘よ)」とのこと^^

 

Fatum  フェイタム

アメリカ出身のDJ/プロデューサーチーム。

2015年、DJやレーベル運営などEDM業界で活動していたメンバー4名により結成。

翌年、リミックスを手がけたジェス『Hold On』でいきなりグラミー賞にノミネート。

その後メンバーの死去や脱退により、デュオで活動継続中。

重量感のあるヘビーなプログレサウンドAnjunabeatsやArmadaから作品リリースしながら、数多くのアーティストのリミックスを手がける。

*アーティスト名のFatum(フェイタム)はラテン語で「運命、神のお告げ」の意。

 

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