深夜の異変
チロが立てなくなったのは、7月1日の深夜でした。
「ヒデキさん、来て〜!」
隣室で寝ていたはずの母が、ただならぬ声で僕を呼びます。
また母の体調が急変したか!?
あわてて駆けつけてみると、母の寝床でチロが不自然な姿勢で伸びきったまま、四肢を投げ出して倒れてます。
「チロが立てなくなったみたい。。。どうしよう。。。」
見ると、チロは虫の息です。
目はうつろで、口は半開き、心拍数が高く、熱もありました。
なぜこんなことに?
その日のチロはいつも通りでした。
餌を食べ、水を飲み、黒猫マックとじゃれ合って取っ組み合いまでして。
元気いっぱいだったはず。
思い当たることといえば、トイレで大小両方力んでも出てなかったことくらい。
最後にチロの姿を確認したのは、母のドレッサー椅子で寝ているところでした。
母によると、何かバタバタと音がして目を覚ましたら、チロが自力でそばまで這ってきたのだと。
チロはどうにかして母に自分の異変を知らせようと必死だったのでしょう。
「どうしよう。。。」
母の切羽詰まった声。
もう深夜の救急動物病院だって閉まってる時間。
明日の朝まで待つしかありません。
「でも朝までもたなかったら、どうしよう。。。」
チロ同様、寝床から起き上がれない母が僕を見つめます。
自律神経失調症で寝付いている母の口からこの半年間「どうしよう」という言葉を何度聞かされてきたことでしょう。
体調のこと、家のこと、音楽教室のこと、ステージのこと、僕のこと、あらゆることを不安視する母。
それに対して「大丈夫、なんとかなるから」と答えては、実際なんとか切り抜けてきました。
でもこの時ばかりは「どうしよう」と問われ、僕には返す言葉が見つかりませんでした。
それくらいチロの状態が切迫していたのです。
その夜、チロは苦しそうにうめき続けました。
僕は望みを天に託して、祈るほかありませんでした。
チロが翌朝まで持ちこたえてくれるように。
無抵抗
これまで飼ってきたネコは12匹になります。
でも突然立てなくなるなんて初めてのこと。
何か特殊な病気なのかとネットで調べたところ、そういう事例が多くて驚いてしまいました。
原因もいろいろあるようで、老猫に限らず、若くても突然立てなくなることがあるんですね。
翌朝チロをキャリーバッグに入れる時、思いがけず切なさを覚えました。
チロがあまりに無抵抗なんです。
いつもだったら全力で病院行きを嫌がり、母と二人掛かりで奮闘しなければならなかったものだから。
入れられるがままキャリーバッグに収まるチロの体力のなさ。
まるで死体を納めているような気分がしました。
検査結果
火曜の朝、動物病院は大入りでした。
順番が回ってくるまで、待つこと1時間近く。
チロにとって長い長い待ち時間でした。
獣医さんの所見では、糖尿病だろうと。
ところが血液検査の結果、糖尿病でもなければ、腎臓も肝臓も正常値。
尿も便も特に溜まってる様子はないとのこと。
心臓病の検査をしましたが、それでも異常なし。
ただひとつ異常だった数値がクレアチンフォスフォキナーゼ。
この値が高いと、心筋か骨格筋壊死が疑われるようです。
心臓病ではないのに心筋に異常、とは不思議な気がします。
それが立てないこととの因果関係にどう影響を及ぼしているのか、獣医さんとしても判断しかねていらっしゃって。
高齢により心筋が分厚くなっていることが、もしかしたら四肢の神経になんらかの支障をきたしているのかもしれない、との見解でした。
ひとまず点滴をして、心臓と神経のお薬を処方されました。
こうして先週は動物病院通いの日々でした。
自宅ではチロの回りに餌、水、トイレを置いて、すぐ対応できるように万全を期しました。
薬は初めのうち飲んでいたのですが、やがて餌と一緒に吐くようになってしまい。。。
七夕さま
そうした状況の中で、前回のブログを書きました。
うちの愛らしいニャンコのこと、一度は紹介しておきたくて。
もうああやって5匹みんなのことを書ける機会は巡ってこないかもしれない、と危機感を募らせながら。
こんな小さな命にも、それぞれ独自にユニークな個性があります。
ささやかな物語があります。
そして類まれなる笑いを日々提供してくれます。
そのことを忘れないうちに残しておきたくて。
hidekimatsubara.hatenablog.com
週明けから、また通院と検査の日々です。
昨日、この夏初めてセミの鳴き声を耳にしました。
梅雨明けが近いのかもしれません。
そして今夜は七夕。
七夕の日にこんなに晴れたの、小学生以来でしょうか。
七夕さまにチロのこと、お願いしよう。
1日も早くマックと鬼ごっこできますようにって。
ね、チロ。
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