ヒデキマツバラの猫道Blog

音楽、マインドフルネス、それにユーモアを愛するネコ目線のキャットウォークブログ

生と死の狭間で

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ある夏の日、野の花を摘む母の後ろ姿

 

ご無沙汰してます。

2週間ぶりですね。

 

この2週間は、壮絶でした。

取り返しのつかない、夏の嵐のように。

 

 

母のこと

読者の皆さんには、2月に入院したところまでしかお伝えしていませんでしたね。

春先に退院したことは、直接聞かれない限り、口外するのを控えてきました。

いつまた再入院になるかもしれない状況にあったためです。

 

その後も母の病状には大きな進展が見られず、めまいに苦しみながらの寝たきり生活です。

相変わらず食欲不振が続き、口にできるのはほんの2〜3口。

それでも口にするだけマシで、めまいのひどい日は何も食べることができません。

ジュースやスープで総合的に栄養を摂取させようとしても、余るばかり。

唯一ゴクゴク飲めるソルティライチだけが、水分と塩分を補給する頼みの綱。

 

心臓等の循環器に負担がかかるため、起き上がっていられるのも1時間が限度。

でも気分がすぐれた時には立つ練習を兼ねて、夕食の準備や皿洗いを手伝ってくれていました。

 

そんな介護生活が8ヶ月目に入ろうとしていた矢先のこと。

見た目にはガリガリでも、体重が40キロまで回復したのを喜び合ったのも束の間でした。

 

重い副作用

月一度の外来へ母を連れて行ったのは、2週間前に前回のブログを投稿した直後でした。

いつもは楽天的だった主治医が、その日母を問診するなり、かつてない険しい表情を浮かべました。

母の病態は半年前の状態に逆戻りしていたのです。

処方薬を帰宅後すぐ服用するよう、主治医から固く言い渡されました。

 

その薬の副作用がいかに強いか、僕はほどなく知ることになりました。

服用して2時間後、寝床に入っていた母の様子が急変したのです。

 

「心臓や喉がギューって萎縮していく感じがする」

そう言って苦しみ始めた母。

脈拍は跳ね上がり、呼吸が浅くなり、顔面蒼白。

 

我慢強く、ちょっとやそっとでは音を上げないうちの家族の中でも、ひときわ我慢強い母。

その母が、かつて見たことないほど苦しみもだえだしたのです。

 

救急車!

まず、頭をよぎりました。

 

次に、119番コールの前にやるべき応急処置を思いつきました。

水!

 

「病気や体調不良の根本原因は、水分不足にある」(バトマンゲリジ医学博士著「病気を治す飲水法」より)

日頃から我が家では水分摂取を心がけてきました。

が、その日の母はまだ純粋な水を口にしていなかったことを僕は思い出したのです。

 

それでなくても梅雨の合間の太陽がのぞく暑い日。

通院しただけでも、寝たきりの母にとっては著しく体内の水分を消耗したことでしょう。

それに加え、薬というものは脱水症状を引き起こします。

 

すぐにコップ一杯の水と、ひとつまみの藻塩を摂らせました。

すると、ほどなく母の症状は落ち着き始めました。

 

それでもその日はレッスンを急遽キャンセルせざるをえず、つきっきりで母の看護にあたりました。 

その日を境に、母から片時も目が離せない状況になりました。

 

生死の狭間

それから3日が経ち、カクテルパーティーコンサートを2日後に控えた金曜日でした。

母が命を落としかけました。

 

この時の出来事はあまりに壮絶で、今の自分にはとても描写できません。

もう水分が、などと言ってる段階どころではありません。

すぐ主治医に連絡を取り、緊急入院措置が取られました。

 

小雨が降りしきる中、何も持たず、母の身一つ抱きかかえるように病院へ。

母はナースコールすら押せない状態だったため、24時間モニター監視付きの個室があてがわれました。

 

壮絶すぎて、まるで連続ドラマの世界に生きているようだ。。。

そんな風に思ったのは、ここ7ヶ月間で一体何度目なのだろう。。。

 

その日は、親族たちへの緊急連絡と状況説明で暮れてゆきました。

 

翌日、着替えやら身の回りのものを病室へ届けた際、母は少し落ち着いたように見えました。

看護師さんたちもしばしば病室を見回りに来られています。

僕は安心してカルチャーのレッスンに向かいました。

 

だからレッスン合間の休憩中、病院から一報が入った時は気が動転しました。

再び母が命を落とす寸前までいったというのです。

 

悪夢の中にいるようでした。

生死を分ける壮絶な日が、こうも続くなんて。

心安まる間も無く、平常心で次の子のレッスンをしなければならないのは、とても神経に応えました。

 

その夜、僕は再び親族それぞれに連絡を取りました。

そして最悪の事態になるかもしれないことを言外に伝えました。

 

いつ母の死を看取ることになってもおかしくない状況でした。

 

偉大な学び

その週の間ずっと、日曜のカクテルパーティーは中止すべきではないか?と自問自答を繰り返しました。

でも親族一同への電話報告を終えた頃には、腹を据えました。

そして翌日のイベント準備と楽曲制作にとりかかったのです。

 

まるで自分の心を左右両方から引っ張り合うような奇妙な時間でした。

今も母が病院で死にかけてるかもしれない。

そんな不安と動揺のさなかにありながら、イベントを楽しく盛り上げるために全力で準備するのですから。

 

でも、そんな極限状態だからこそ「そこからしか得られない偉大な学びがあるのではないか」という考えが僕を奮い立たせました

 

母のことは主治医、病院スタッフ、そして天に委ねよう。

僕が心配して不安に思ったところで、状況が好転するわけではないのだから。

今の自分の使命は、エンターテイナーとして音楽を通じて人に喜びと楽しみを与えることだ。

 

そうやって翌日のイベントを乗り切りました。

イベントが終わるまでは、母のことを聞かれても「入院したけど容態は落ち着いている」と伝えるにとどめました。

 

腹を据えたら、怖いものや不安って消えて無くなるものなんですね。

 

スタジオ不在

現在、母の容態はゆっくり快方に向かいつつです。

ただ、かわいそうなことに今度、後ろ髪を根本からバッサリ切らないといけなくなりました。

なので、僕が生まれた頃からトレードマークだった母のパーマ頭はもう見れません。

 

まだ精神的には不安定な状態が続いているため、僕が連日病室に付き添っています。

僕がそばにいるだけで「よかった」と言って母は目に見えて安心します。

 

そんなわけで母の入院以来、僕は病院を拠点に動いています。

自宅介護していた頃は近場しか動けなかったので、車で外を回りながら、ここ数カ月間できなかった用事を済ませているところです。

つい先日も父の命日の墓参りを済ませてきました。

 

美美の環スタジオにはレッスンがある時しか戻っていません。

ほぼ留守にしているので、連絡される際には直接僕の方にいただければと思います。

 

不思議なもので、なぜか今のタイミングで新規入会者や新規問い合わせが相次いでます。

夏休みに入るこの時期にご新規さんっていうのは、すごく珍しいことなんですけどね。

 

あと申し訳ないのですが、メールやLINE、SNS等の返信にはお時間ください。

エスかノーで答えられるものだったら、すぐ返せます。

すぐにお返事が必要な用件に関しては、お電話いただいた方が確実です。

ご不便おかけしますが、ご理解賜りますと幸いです。

 

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AQUADIVE ヒデキマツバラ by Hideki Matsubara

 

ミュージックハウス美美の環 presents
HAPPY SUNDAYS カクテルパーティー
ETERNAL SUMMER エターナル・サマー

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【Date】2019-08-18(Sun)14:00 - 16:00

【Place】Miminowa Studio(広島市中区鶴見町2-24-401)

【Admission】¥2500(with Drink & Finger Foods)要予約

【Performance】DJヒデキマツバラ、MAYUMI、コンスタンツェ、SAM

【Contact】info@miminowa.com