老猫を飼っていると、思いがけない病気に次々と見舞われるものです。
まだ若いニャンコの飼い主さん方にも、将来的に何か参考にしていただけるといいなぁ。
そんなことを思いながら、前回の続きを書き進めていきます^^
前回記事はこちら
愛猫ミニの異変
それに気づいたのは、初夏の頃でした。
ん? ミニ、ビッコひいてる?
昨年は、搾りたての雑巾のようにヨタヨタ歩いていたミニ。
今年は毎日点滴した甲斐あって、足取りもしっかりしてきたのに。。。
そういえば、イスやテレビの上に上がらなくなったなぁ。
それにネコ部屋にこもったまま、ほとんど出てこなくなりました。
もうひとつ気になっていたのが、骨の鳴る音。
ミニを抱き上げるたび、ペキッとかパキッと鳴るんです。
それは日に日に顕著になり、ミニが立ち上がったり体の向きを変えただけで、ポキッと鳴るようになりました。
脚の骨に異常があるのでしょうか?
怪獣のごとく1時間おきにわめき散らすのも、立っていると脚が痛むからなのかもしれません。
だとしたら、僕が抱き上げるたびにピタリと鳴き止むのも、合点がいきます。
半年にも及んだ、ミニの原因不明な雄叫び。
やっと糸口がつかめた!
どうすれば獣医さんを説得できる?
すぐ獣医さんに伝えました。
診察室でも、ミニが動くたびにペキ、ポキ。
獣医さんも驚かれ、珍しいことだと。
とはいえ人間でも、指を押さえつけたり、起きたての体を動かせば、骨は鳴ります。
ポキポキと音がすること自体に問題はありませんよ、と獣医さん。
それどころか、ミニの両足を触診してこうおっしゃいました。
「特に何の異常も見当たりませんねぇ」
そんなの嘘だ!
心の中で僕は声を上げました。
ミニは半年もわめきながら、苦しみ続けてきたのです。
人間で言えば90歳にもなるミニに、これ以上の苦痛と負担は酷なこと。
だから、今ここで僕が先生の言うことをやすやすと受け入れて「はぁ、そうですかぁ」なんて引き下がるわけにはいきません。
でも、相手はプロの獣医さん。
そんなプロの誤った所感を正して、こちらの言い分に耳を貸してもらうために、僕はどう食い下がればいいのでしょう?
そんな風にセンシティブに感じてしまうのは、僕がこの獣医さんに対して大きな信頼を寄せているからこそ。
何しろ、とても穏やかな先生で、僕の知る限り、親身になって情感豊かに診てくれる唯一の獣医さんなのです。
ミニもお気に入りの獣医さんで、診察台の上でなつこく擦り寄るほど。
どうすれば直情的な言葉を使わず、理性的に獣医さんのプロ意識へ訴えかけることができるのでしょう?
「なるほど、それなら詳しく検査する必要がありますね」と獣医さんを納得させるには、どんな言葉で伝えたら良いのでしょう?
一瞬のうちに、いろんな思いが頭の中を駆け巡りました。
今ここでちゃんと診てもらえないようだったら、病院を変える必要も。。。
お手柄ミニちゃん
その時でした。
ミニが察してくれたのでしょう。
言葉よりもはるかに雄弁な行動に出たのです。
「先生!」
思わず僕は叫びました。
「見て下さい! ここ! ミニの左足!」
ミニの座り方は、見るからに妙でした。
明らかに左足が体の軸からずれた位置にあり、不自然なほど外側を向いています。
百聞は一見にしかず。
異常を見て取った獣医さんは、すぐさまレントゲン撮影の準備に。
結果、思いもよらなかった病名が告げられました。
「関節鼠(かんせつきゅう)です。後ろ脚の両方とも。関節にネズミと言う字です」
な、何ですか!? その妙な病気は??
「老化によってヒザの軟骨から剥がれた小片が、関節の中でネズミのように動き回っている状態です」
なるほど、軟骨のかけらが関節のすき間に挟まって、激痛をもたらしていたのですね。
体を張って、獣医さんに足の異常を証明してみせた我らがミニ。
お手柄です!
一難去ってまた一難
「薬を処方すると、せっかく正常値に戻った腎臓にまた負担がかかるので、サプリメントにしようと思いますが」と獣医さん。
はい、仰せのままに。
「お値段が結構するのですが、大丈夫ですか?」
うぅ、そうですか^^;
でもミニの健康には代えられません。
結局この日、診察代と点滴2週間分、それにレントゲン代とサプリで、いつもの5倍ほど諭吉さんたちとお別れ^^;
関節ネズミを追い払う代わりに、金食い虫にやられたねぇ、ミニ助^^;
その甲斐あって、サプリメントをエサに混ぜて与えたところ、効果てきめん!
部屋にこもっていたミニの行動範囲が広がりました。
レッスン室やリビングにも顔を出すようになり、ピアノの下に座ってじっと僕の演奏に耳を傾けることも。
これでジキルとハイドだったミニは元に戻って、めでたしめでたし。
と思っていたら、そうは問屋が卸しません!
夏本番を迎えても、まだミニは鳴きわめいてました。
腎臓も回復した、関節鼠も落ち着いた、なのになぜ?
再び獣医さんに相談すると、思いがけぬ返答が。
「もしかすると腎臓の値が良いのは見せかけの偽(いつわ)りで、別の病気が関与してるかもしれません」
えぇぇぇー!?
精密検査の結果、ついにミニを苦しめてきた真の病気が明らかになったのです。
(続く)
◼︎関連記事◼︎
◾️ヒデキマツバラLIVE動画◾️
ジャズスタンダードの名曲『フィーバー』をエレクトロハウスでカバー🔥
◾️ヒデキマツバラLIVE動画◾️
モーツァルトに扮して奏でているのはバッハの神曲『アリオーソ』😇
◾️ヒデキマツバラLIVE動画◾️
晩夏の海をイメージしたオリジナルソング『アフロディーテ』🐚