今週明けに亡くなった愛猫チロ。
その日以来、毎日やることリストの中から、チロの投薬・点滴の項目がなくなりました。
今にして思えば、そんなつらい日課でさえ、生命あってこそ共有できる幸福な時間だったんだと痛感しています。
前回に続いて、今日はチロと過ごした愛しき日々のエピソートを綴っていきます。
前回記事
荼毘(だび)待ち
昨日やっと、チロを火葬していただくことができました。
予約待ちで、なかなか空きがなくて。
それだけ、愛するペットを亡くされた飼い主さんが沢山いらっしゃるんだな。。。
そう思うと、胸がいっぱいになりました。
ちなみに、母が生きてた頃はペット専用の火葬場へ行ってましたが、僕一人になってからは出張火葬サービスを利用しています。
火葬炉つきの専用車で引き取りに来ていただき、1時間半後、骨壷に入った状態で受け取ります。
いずれ母の田舎を訪れた際、チロを土の中へ埋葬してあげようと思ってます。
甘えん坊
我が家の5匹の猫のうち、飛び抜けて好奇心が強く、社交家だったチロ。
人前にも積極てきに顔を出し、ご挨拶がてらお愛想を振りまくチロは、皆から愛されました。
そんなチロが一番愛した人はというと、僕の母でした。
ただし、他の子たちの前では、積極的に甘えることはありません。
母を独り占めできる隙を見計らって、ご覧の通り。
手紙、脚本、企画書、エッセイなど、何かと執筆をライフワークにしていた母。
モンブランの万年筆を持つ母のかたわら、毎日ひっつきもっつきのチロだったのでした^^
チロの日課
2年前に母が亡くなり、チロは寂しさを埋めるように僕に甘えてくるようになりました。
振り返れば、この2年間、チロはいつも僕の後追いをしていました。
台所、リビング、レッスン室、寝室、トイレ等、僕が行く先は何処へでもついてきました。
僕が立ち上がって何処かへ行こうとすると、必ずチロがニャーと鳴いて、ネコ部屋から出てきます。
そして、まるで王族の前を行く騎兵のように、僕を先導してくれるのです!
それも見事なキャットウォークで、ゆったり粛々と!
用事が沢山あって忙しい時は、ちょっと参りましたね^^;
チロ坊〜、急いでるから!とチロをひょいと飛び越えることも多かったり(笑)
在りし日のチロ
料理中、食事中、オンラインレッスン中、映画鑑賞中。
僕が何かするたび、そばにチロがいました。
一番印象深いのは、僕のピアノ演奏に聴きいるチロの姿です。
チロは隣のピアノイスにひょいと飛び乗ってきて腰を下ろすと、目を閉じて僕のピアノにうっとり耳を傾けてくれたものです。
ちょっとしたひと騒動があるのも、チロらしいところ。
最近のエピソードだと、宅配物が届いた時。
我が家のネコたちは、自分たちのことを人間だと思ってるフシがありまして(笑)
チロときたら、宅配荷物を受け取ろうとして、開けた玄関ドアからマンション共用通路に出たのですよ(笑)
宅配便のお兄さんと一緒になって、慌ててチロを取り押さえ^^
危難の道で
僕の音楽の師でもある母が亡くなり、自分を取り巻く仕事環境や生活環境が激変したこの2年。
チロはずっとそばにいて「ニャー(大丈夫だよ)」と声をかけ続けてくれました。
チロがいなくなって初めて、それがどんなに特別なことだったか、思い知りました。
2年半前、チロが突然立ち上がれなくなった時。
チロとはこれでお別れなのかもしれない、と覚悟したことがあります。
もしかすると、あの時チロが奇跡的に回復したのは、人生最大の試練を迎えようとしている僕を、そばで見守ろうと決意したからなのかもしれません。
チロの眠る箱
今度は、僕がチロのそばにいてあげよう。
亡くなってから火葬するまでの数日間、僕は家の中で、チロを安置した箱ごと、一緒に行動しました。
僕が食事の際はリビングへ運び、オンラインレッスンの最中はレッスン室へ運び、寝る時は僕の寝室へ運び、ずっと僕のそばに置いてあげました。
もちろん、ピアノのそばに置いて、毎日2時間、心ゆくまで演奏を聴かせてあげたのは言うまでもありません。
「ちょっとお風呂入ってくるね」
「ゴミ出してくるから、すぐに戻るよ」
チロのそばを離れる時には、そう言って亡骸に声をかけてあげました。
在りし日のチロは、僕が外出してネコ達だけの留守番となると、いつも不安げな表情を浮かべていたものですから。
チロが心配しなくて済むよう、僕が遠出をする時は何日も前からよく言い聞かせるようにして、ポストやゴミ出しのような用足しの際にも普段からひと言、声かけをしてきたのです。
チロの箱の前を通る際には、スキンシップ代わりに尻尾を撫でてあげました。
尻尾だけは死後硬直せず、冷たくもならず、生きてる時と変わらぬ感触で。
僕が尻尾をポンポン跳ね上げて遊んであげると、揺れる尻尾の先がルンルンと返事を返してくれました。
臨終間際に生まれたもの
チロが苦しみ抜いた最期の夜。
夜明けまで8時間も頑張ったチロ。
そのそばで付きっきりだった僕に、思いもよらないことが起きました。
突然メロディーが湧き上がってきたのです。
すぐ手近の白紙に即席の五線を引いて、あふれ出す音符を書き留めました。
チロ亡き後、その作曲メモを眺めるたびに、アイディアがどんどん広がっていきます。
毎晩ほんの数分間だけ、そんなことを繰り返していたら、ひとりでに歌詞やメロディーのパーツが集まり、歌として成長していってます。
まるで母乳を飲む子猫のようにグングンと!
復活の扉
僕が意図せず、この世で産声を上げようとしているその歌。
このまま完成させて、すぐにでも発表したい!
そんな思いに駆られた時、次の扉が開きました。
そうだ、イベントを開催しよう!
一番直近だと、うん、クリスマス!
そこで、2年ぶりにクリスマスイベントを開催することにしました!
テーマは、チロが喜んで参加しそうな心暖かいホームパーティー🏠
ヒデキマツバラ presents クリスマスパーティー2021
HOMECOMING ホームカミング
【Date】2021-12-25 (土) 14:00-17:00
【Place】美美の環スタジオ
【Contents】ヒデキマツバラLIVE、ゲーム大会 etc
【Food/Drink】豪華洋風オードブル、クリスマスケーキ、フリードリンク(シャンパン、カクテル、ソフトドリンク)をご用意しています
【Dress Code】クリスマスカラーまたはネコ関連のファッションアイテムを着用の上ご来場くださいね^^
【Entrance】3850円(ご予約限定10名)おみやげ付
【Reservation】ご予約・お問い合わせはコチラから。LINE等でもOKです
チロの死をきっかけに、コロナ禍で1年半以上自粛続きだったスタジオ内イベントの復活です。
きっとチロもお空の上で、僕が僕らしくアイディアを具現化していく姿を見守ってくれることでしょう。
◾️ヒデキマツバラLIVE動画◾️
世界中のソフィー/ソフィアという名から生まれた哀愁トランス「ソフィー」❄️
◾️ヒデキマツバラオリジナル音源◾️
ワインを傾けながら聴いていただきたいジャズスタンダード調の「スカーレット」🍷
◾️ヒデキマツバラオリジナル音源◾️
チベットの鳥葬からインスパイアされた哀愁のピアノバラード🦅