ヒデキマツバラの猫道Blog

愛猫家ミュージシャン、ヒデキマツバラのキャットウォークブログ

楽曲制作クラス2年目の教え子がボカロコンテストにエントリーしました🎧 - Top of The Highest Mountain -

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YouTubeデビューしたラベニアくん

近年、レッスンのお問い合わせ傾向として、作曲コンテスト出場を目指す方が増えてきました。

楽曲制作クラス2年目の教え子、ラベニアくんもそのうちのひとり。

 

LINE公式で先行してお伝えした通り、ラベニアくんは念願叶ってこの春ボカロコンテストにエントリーしました。

まずは、このたび彼が生まれて初めて作った楽曲『ドール』からお聞きください。

 

 

作詞、作曲、編曲いずれも、具体的な方向性を選んで最終的な決定をしたのは、ラベニアくん自身です。

が、僕の指導や助言が良いダシになって染み込んでいるというか、どこかしら僕らしいカラーだったりDNAを感じませんか?^^

ピコピコしたテクノポップっぽい音使いとか。

ピリリとスパイスを効かせたダークな歌詞だったり。

類は友を呼ぶんですね^^

 

「ボカロ」とは「ボーカロイド」の略。

歌声が作れる音楽ソフトのことです。

二次元キャラ「初音ミク」といえばピンとくる方もいらっしゃるでしょう。

その性質上、アニメやゲーム等のサブカルチャーと相性が良く、10代の若者たちの間で大人気。

ボカロ制作をきっかけに注目を集めてプロデビューする大物アーティストも増えてますね。

 

音楽未経験者が有利な点

「基礎の基礎から教えてください」

おととし、美美の環スタジオに入会してきたラベニアくん。

作詞や作曲は初めて。

そもそも、楽器を弾いたり歌ったりする音楽経験そのものがないのでした。

 

一見それは不利なようで、実は利点がひとつあって。

まっさらな分だけ、先入観がないんです!

だから教えたことは何事も、素直にどんどん吸収して身につけていく。

意外とそれって大事なポイントなのです。

 

かえって中途半端に知識や経験のある方が曲者だったりするもの。

自分のやり方に固執してしまう人は、こちらの教えに対して疑心暗鬼で耳を貸そうとしません。

そういう残念な性質だと、作品まで我流で独りよがりな方向に陥ってしまいやすいのです。

 

技術や型を習得したい。

作品を完成させたい。

他人の共感を得たい。

それならラベニアくんのように、まず素直に教えに対して耳を傾けることから始めましょう。

 

先日、ラベニアくんにこんなアドバイスをしました。

「できるだけ音楽ホールで、入場料のかかるコンサートを鑑賞して、生演奏を体感してください。

 一度鑑賞するだけでも、動画1万曲聞くよりはるかに高い対価が得られますから。

 ステージ鑑賞だけを目的にせず、移動中の景色など往路帰路すべてのプロセスに五感を働かせましょう。

 いろんな気づきが楽曲制作のヒントに結びつくんですよ」

 

すると、さっそく仕事オフ日に電車で1時間揺られてチェロのコンサートを聴いてきたと喜んで報告してくれたラベニアくん。

素直な人の共通点は、実行するのが早いこと!

素直さこそ才能なんです!

 

偉大な生徒は、偉大な教師を育てる

音楽理論の初歩からスタートしたラベニアくん。

コード理論、耳コピー、作詞法、作曲法、編曲法、プログラミングetc

楽曲制作にまつわる全プロセスを網羅していく一方で、独創性を育むカリキュラムを導入。

 

彼のやる気は本物でした。

九州からオンラインで、毎週120分レッスンを月4回ほど受講。

お互いの都合さえ合えば、240分間(4時間!)ぶっ通しでレッスンする日も。

 

根が真面目なのと、理知的な頭脳を持ち主の彼。

自主的に予習してきては、核心をついた質問を放ちます。

 

「偉大な生徒は、偉大な教師を育てる」いつか過去記事でも触れましたね。

まさしく、教える側の潜在能力をフルに引き出してくれる、教えがいのある生徒です。

 

教える側だって人間ですもの。

中身の濃いレッスンができた日には、喜びと感激で胸がいっぱいになります!

いつもラベニアくんの午前レッスンを終えた日は、喜びの舞いを踊りながらキッチンに滑り込んでランチ作りに勤(いそ)しむ僕です^^

教え子に恵まれることも、人生の宝物ですね。

 

ゲージュツ家のこだわり

ラベニアくん初のオリジナル曲『ドール』は、完成・発表までに丸1年を要しました。

それだけ時間がかかった理由は、彼が未熟だったからではありません。

こだわりが強かったのです。

 

制作に半年かけて、昨秋には一旦仕上がっていました。

ところが、まだ歌詞と編曲に納得がいかないと言うのです。

 

音の一音一音だったり、フレーズの質感だったり、細部までこだわるラベニアくん。

そう「神(=芸術)は細部に宿る」と言われますからね。

 

曲の世界観にふさわしい言葉が出てくるまで、幾度となく歌詞を書き直します。

例えば、歌詞の中に登場する花の名前は、花言葉まで考慮した上で選んだほど。

ちなみに彼のアーティスト名「ラベニア」も花の名前です^^

 

こうしてさらに4ヶ月を費やして、納得いくところまで完成度を上げたラベニアくん。

彼のこだわり強さは、僕自身の写し鏡を見ているようで、微笑ましく思いました。

類は友を呼ぶんですねぇ。

 

そう、人づきあいとかは力まず空気を読んでさっさと妥協してしまえる僕も、創作することと表現することにかけては妥協しません。

前作までにない新しい創作手法なり表現手段に挑んで、昨日までの自分を超えたい!

そんな一心で、新たな表現の可能性に賭けて、作詞ノートや音楽ソフトに向かう。

うん、これがゲージュツ家のロマンってもんです^^

 

もちろんラベニアくんのような初心者の指導に当たる際は、おおらかで寛大な気持ちで見守ってます。

楽曲制作は根気のいる長く険しい登山に等しく、アイディアとモチベーションを総動員し続けなければなりませんから。

創造性とか完成度は抜きにして、まず登頂させる(=曲を完成させる)という目標を達成させて自信をつけさせる必要があります。

そういう観点からすると、何もかも未経験なラベニアくんの奮闘ぶりは、登山初心者がいきなり真冬の富士山登頂を成し遂げたほどに涙ぐましい偉業でした。

 

ちなみに僕はよく夢の中で作曲しますが、ラベニアくんは夢の中で楽曲コンセプトや物語を作るのだとか。

どうりで、彼の作詞ノートは非凡で独創的なストーリーにあふれているわけですね^^

 

それでもまだ終わらない

完成した『Doll』には、もう2つほど関門が残されてました。

動画制作とイラスト制作です。

 

どちらも彼が自力でやろうと思えばできることでしたが、クオリティーの高さを優先して外注することを選びました。

制作依頼と打ち合わせを経て、動画が仕上がるまでさらに2ヶ月。

 

 

このイラスト、デザインから色使いまで、全てにラベニアくんが意図したものが余すところなく表現されてます。

何しろ、ガーベラの花の色によって花言葉まで違ってくるようですから^^;

ラベニアくんのこだわり抜いた注文を全部叶えてくれたイラストレーターさんと動画作成者さんには、本当にお疲れ様!と伝えたいです(笑)

 

そしてついにこの春、コンテストに出品して一般公開された『Doll』

嬉しいことに公開当初からアクセスが順調に伸びて、リスナーからの反響にも手応えを感じているようで。

良かったね、ラベニアくん! 本当によくやった!!

 

 

◾️ヒデキマツバラLIVE動画◾️
新たにライブ動画を公開しました‼️
最愛の母の死から立ち直るきっかけを歌にした『クラウドレス』🌈

 

◾️ヒデキマツバラLIVE動画◾️
ピアノでオカリナ奏者Terako先生とコラボした「花の歌(byランゲ)」💐

 

◾️美美の環スタジオ関連動画◾️

「美美の環」創立者リディア美江先生へ捧げる、愛弟子SAMさんによる追悼演奏です😇