ヒデキマツバラの猫道Blog

ドラネコ視点の少し風変わりな猫道(キャットウォーク)ブログ

【Ray of Light25周年】マドンナ/Has To Be(和訳)〜自分を愛せない時そばにいてくれる聖母の歌〜 - Could be SO UNFAIR? -

 

今年65歳を迎えたスーパースター、マドンナ。

生涯最後のワールドツアーと噂されている、デビュー40周年記念の北米ツアー開幕を控えた6月末。

深刻な細菌感染症にかかり無意識の危篤状態で倒れているところを発見され、生死を彷徨った彼女のニュースは世界中にショックを与えました。

 

過去にも落馬骨折や舞台落下事故に見舞われながら、即座に持ち直してストイックにリカバーしてみせたタフな彼女のことを、ボクらはいつしか無敵だと思い込んでしまっていたのでしょう。

彼女がこのまま逝ってしまうかも…という現実を突きつけられたボクらファンは、いきなり喪失感を味わわされることになりました。

退院後も予断を許さない続報続きでハラハラさせられましたが、無事リハビリ生活から脱し、昨日(日本時間の今朝未明)からスタートしたヨーロッパ公演で復帰を果たしました。

 

そんなマドンナの歴史的名盤『レイ・オブ・ライト』リリース25周年を記念して、電子バラード『ハス・トゥー・ビー』を特集します。

僕のお手製リリックビデオともどもご鑑賞いただけましたら幸いです<(_ _)>

 

 

歌詞/対訳

HAS TO BE
by MADONNA

Breathe in, breathe out 
I say a little prayer 
How the Gods above 
Could be so unfair 

I know there's someone out there 
Waiting for me 
There must be someone out there 
There just has to be 

Go on, go on 
Don't sit there like a fool 
You've graduated from 
A different kind of school 

I know there's someone out there 
Waiting for me 
There must be someone out there 
There just has to be 

I know there's someone out there 
Waiting for me 
There must be someone out there 
There just has to be 

I should be glad that I'm alive 
It could have been much worse 
I might have never loved at all 
And never known what I am worth 

How the gods above 
Could be so unfair 

I know there's someone out there 
Waiting for me 
There must be someone out there 
There just has to be 

I know there's someone out there 
Waiting for me 
There must be someone out there 
There just has to be 

 

息を吸って 吐いて
かすかに祈りを捧げる
天にまします神よ
なぜ こんな不公平な世を創りたもうか

承知しているわ
見捨てられた者がいて
私を待ちわびていることを
疎外された者がいるに相違ない

歩み続けなさい 先へ先へと
愚か者のごとく 座り込むのはやめて
あなたはもう卒業したのだから
勉学とは別の学びを得て

承知してるわ
見捨てられた者がいて
私を待ちわびていることを
疎外された者がいるに相違ない

承知してるわ
見捨てられた者がいて
私を待ちわびていることを
疎外された者がいるに相違ない

命あることを 私は喜ぶべきなのだろう
けれど生きることが 死より辛いことだってある
私は愛とエゴを はき違えてきたのかもしれない
己が価値のある人間だと 知る由さえなかったのかも

天にまします神よ
なぜ こうも不公平な世を創りたもうか

承知してるわ
見捨てられた者がいて
私を待ちわびていることを
疎外された者がいるに相違ない

承知してるわ
見捨てられた者がいて
私を待ちわびていることを
疎外された者がいるに相違ない

対訳/ヒデキマツバラ

 

豊かさの代償

本作は『Ray of Light』日本盤CDの最終曲であり、日本盤だけに収録を許可されたボーナストラックです。

そんな事情があって、ブックレットの歌詞表には対訳どころか歌詞すら掲載されませんでした。

 

歌詞の中身を知ったのは、リリースから10年も経った頃でしょうか。

それは思わず涙してしまったほど、胸を打つ歌詞でした。

 

It could have been much worse (生きることが死より辛いことだってある)

And never known what I am worth (自分が価値ある人間だと気づけなかった)

 

マドンナの作る歌が偉大なのは、その普遍性にあります。

つまり歌詞そのものは彼女自身の胸の内をさらけ出したものであるにも関わらず、同時にそれは同じ時代を生きるボクらが心密かに抱え込んでいる葛藤や苦しみの代弁でもあるのです。

 

ボクらは物心ともに人類史上最も豊かな時代を生きているはずなのに、胸の内では苦しみ抜いています。

傷ついた心とコンプレックスを抱え、自分が価値ある人間だと信じることができません。

 

なのに強がってみたり、笑顔を取り繕ったり、平気なふりを装ってしまいます。

なぜなら、一人前の大人として振舞うことが求められるから。

本当は赤子のごとく泣いて、自由に悲しみを表現したいのに。

 

豊かさと引き換えに、ボクらは魂の声に耳を塞いで、自らの存在価値を貶(おとし)めてしまいました。

だからこそ『ハス・トゥー・ビー』のような歌が胸に突き刺さり、共感を呼び起こすのかもしれません。

 

マドンナ哲学の最奥義

アルバムに収録されたどの曲よりもこの歌を愛聴するようになってから、夢がひとつできました。

歌詞すら知られてないこの歌の偉大さを、多くの人とシェアしたい。

 

じゃあ、自分にできることは?

日本語に訳すこと!

 

言うは易し、行うは難し。

歌詞で使われている言葉はとてもシンプルなのに、それが醸し出す言語外のニュアンスが、深い人生哲学を浮かび上がらせているのです。

それを日本語で表現するには、どんな言葉が理想なのだろう?

 

読み応えある日本語訳を!と意気込むほど、文才なさを痛感するばかり。。。

何度トライしても納得のいくものにならず、10数年もの歳月が流れました(!)

 

雨だれ 石を穿(うが)つ。

やっと及第点だと思えそうな日本語訳に仕上がったのが、去年の暮れで。

ちょうど動画制作を本格的に始めた時期でもありましたから、この歌のリリックビデオ制作に着手して、ついに公開!

 

いえ、実を言えば、公開後もちょこちょこ日本語訳を修正し続けてます(笑)

愛する作品なればこそ、さらなる完成度を求めてしまうもので^^;

この記事に掲載した対訳が最新版です!

 

訳すのに一番難しかった箇所は、メインフレーズの「There's someone out there」

直訳すれば「そこに誰かいる」

ニュアンスとしては「自分の把握している範囲から外れた外側に誰かいる」という感じ。

これを前後の文脈から「見捨てられた者がいる」と訳しました。

 

「見捨てられた者」とは誰のことなんだろう?

思うに「この不公平な世の中で、他者から愛される代償としてエゴの言いなりになり、内なる魂やありのままの自分自身を捨てざるを得なかった弱者」だと感じました。

 

それは、必死で生きていくために本当の自分自身を封印してるボクらであり、マドンナ自身の傷ついたインナーチャイルドでもあるのでしょう。

だからこそ、現代人の悲しみを代弁したこの歌は、数あるマドンナ作品の中でも最奥義に位置する哲学作品なのです。

 

脱落者、涙、そして天啓

続いては、自作のリリックビデオにも触れておきましょう^^

開幕したワールドツアーのおかげで、閲覧数も微増しつつ♪

 



自分の愛する楽曲作品とあって、動画制作は喜びと興奮の連続でした。

連鎖反応的にクリエイティブなアイディアとインスピレーションに導かれ、無我夢中で作っていくうち、どんどん暗示めいたものへと発展していきました。

 

コンセプトは「内なる自分からの呼びかけ」

スピリチュアルな歌にふさわしく、グラフィカルな映像それぞれに象徴しているものがあります。

 

①次々と落下していく四角状の物体

見捨てられ疎外され、愛情から切り離されて脱落していった魂たち

 

②球状の落下物

泣きたいのをこらえて、流すことのできなかった涙たち

 

③時折現れるマドンナ第三の目*

見捨てられた魂たちに、天啓と救いをもたらすもの

*第三の目…真実を透視する事ができ、眉間にあるとされるスピリチュアルな目のこと

 

ちなみにマドンナの瞳の元画像は、アメリカ版ハーパーズ・バザー誌の創刊150周年記念号(2017年発行)表紙のもの^^

 

スピリチュアルな旅路の終着点

マドンナがアルバム『Ray of Light』を作ったのは、人生で初めての妊娠・出産を経験したことがきっかけでした。

幼少期に最愛の母を亡くし、厳格なカトリックの家庭で愛情に飢えて育ったマドンナは「神より有名になる」ことを決意してひたすら名声を求め、世界中から愛されることによって愛情不足を補おうとしました。

でも愛娘ルルドが生まれたことで、マドンナの人生観は一変します。

 

「愛とエゴを履き違えてきた」

そう告解して、自身の生き方が間違っていたことを率直に認めたのが、アルバム冒頭曲『Drowned World(Substitute For Love)』(=『水没した世界(愛の代償)』の意)

そこから始まるスピリチュアルな心の旅路を描いた『Ray of Light』を締めくくるのが『ハス・トゥー・ビー』というわけ。

思うに、アルバム冒頭曲と最終曲はテーマを共有しながら、対になって呼応し合っているツインソウルではないかと!(ただし日本盤CDだけですが^^;)

 

そんな『ハス・トゥー・ビー』は、イントロからして浮世離れしたムードが漂います。

まるで靄(もや)の中を浮遊するようなアンビエントな電子バラード。

2拍子と3拍子と4拍子が同時に重なって非現実的なゆらぎを醸し出しながら、現世に迷える魂を天界へ導くかのようなサウンドスケープが展開していきます。

 

共作でソングライティングを誰が手がけているのは、なんとパトリック・レナード。

マドンナの2大名盤として知られる3作目『トゥルー・ブルー』(1886年作品)と4作目『ライク・ア・プレイヤー』(1989年作品)で共作&プロデュース担当だった人ですね。

なるほど『ハス・トゥー・ビー』が良い歌であるわけです!

 

ところで、この歌には編曲の異なるデモバージョンが存在します。

まず驚くのが、こちら。

ジャジーなピアノとウッドベースをバックにした、枯葉散るメランコリックなバージョン!

メロディーラインが異なるどころか、完成版では採用されなかった歌詞まで聞き取れます!

 

こちらは天界っぽい雰囲気から一転、エレクトロなクラブミュージックに!

 

どちらも完成版に至るまでの習作であり、それぞれに味わい深さがあります。

でも聴き比べてみたら、やはり完成版の方が覚えやすくて口ずさみやすいですね。

それにしても楽曲というものは、完成に向けて様々なプロセスを経て成長していくことが垣間見れて興味深いです。

 

 

世界中が垂涎した珠玉作

日本盤CDのみに収録が許された本作には、世界中のマドンナ音楽ファンが垂涎しました。

珠玉作にも関わらずヨーロッパでは捨て曲扱い! 2曲入りミニシングル『レイ・オブ・ライト』カップリング曲として日の目を見ただけ。

それどころか、本国アメリカではリリースすらされていません!

 

YouTubeができたからこそ、徐々に認知されるようになった幻の歌と言えるでしょう。

海外のYouTubeユーザーが、こんな投稿をしていました。

Japan must be the best place to live if you're a music lover. So many awesome bonus tracks on their editions.
(音楽好きにとって日本は世界最高の国だよね。日本盤CDには極上のボーナス曲がいっぱい収録されてるんだから)

 

確かにその通りなんです。

が、その代わり日本のレコード会社が販売するCDは全て、海外より倍も高いんですよね^^;

だからこそ消費者が海外盤に流れないよう、ボーナストラックを収録してプレミアム感を出す必要があるわけ。

 

実際、25年前のレートだと、海外ではアルバム1300円、シングルなんて120円くらいで販売されてました。

ちなみに国内盤『レイ・オブ・ライト』が海外CDショップで逆輸入販売されてるのを目撃しましたが、店頭価格はさらに倍も上乗せされて約5000円でした!いやはや^^;

 

現代に生きる聖母マリア

最後にヒーリングセラピストとして、マドンナの生き様から彼女の実相を読み解いてみることにしましょう。

自由奔放に人間性の解放を訴え、ローマ法王や警察を敵に回し、ストイックに肉体を鍛えた彼女の真の姿とは。

 

「自由奔放に生きる」ことは「束縛された魂が葛藤している」ことの裏返し。

「最強である」ことは「脆(もろ)く崩れ落ちる自分を認めたくない」ことの裏返し。

 

そう、世界最強の女性と謳(うた)われたマドンナは、実際とても弱くて傷つきやすい人だということが見えてきます。

「愛情不足なのは、自分が愛されるに足らぬ存在だから」

幼少期〜思春期にかけて形成されたその傷を覆い隠そうとして、エネルギッシュなパワーで武装していたんですね。

 

思えば彼女のアルバムやライブは、いつだって人生の縮図がテーマでした。

その中で自身の弱さを認め、葛藤し傷つきながらも、それを表現する(=受容する)ことで強くなれることを証明してくれたマドンナ。

時には過激なまでに「人間性の目覚め」を訴えかけるマドンナですが、その音楽作品や勇敢な言動を通じて救われたのはボクだけではないでしょう。

 

「マドンナ」とは英語で「聖母マリア」を意味します。

まさしく彼女こそ、自尊心を見失ったボクら現代人にとって「同じ時代に生きる聖母マリア」に他なりません。

 

アーティスト プロフ

Madonna マドンナ

ポップスター/シンガーソングライター/音楽プロデューサー/映画監督/女優

本名:マドンナ・ルイーズ・ヴェロニカ・チコーネ

アメリカ、ミシガン州出身。最愛の母をガンで亡くした幼少期、厳格なカトリックの父親やソリの合わない継母の元で育った思春期、頭脳明晰でミシガン大学へ進学した学生時代を経て、バレエダンサーの師に感化されて自己表現に目覚め、ほんの35ドルを握りしめて「世界の中心」ニューヨークへ単身上京。

辛く悲惨な下積み生活の中、ドラマーとしてバンド活動を始めた後、自作曲に歌を吹き込んだデモテープ片手にナイトクラブへ売り込みに奔走。クラブシンガーとしてサイア・レコードからデビューアルバム『マドンナ』(1983年作品)をリリースした頃には24歳になっていた。

サードシングル『ホリデイ』がイギリスで成功を収めると、音楽専門チャンネルMTVの登場によって、得意のダンスを武器にしたミュージックビデオが話題を呼び、アメリカ本国でも人気に火がつく。

セカンドアルバム『ライク・ア・ヴァージン』(1984年作品)が世界的大成功を収め、一躍スターダムにのし上がる。マドンナ独自のファッションセンスを真似た”ワナビーズ”が社会現象化、一躍10代少女たちのアイドルに。

セックスシンボルとして野心的に名声を高めていく一方、サードアルバム『トゥー・ブルー』(1986年作品)以降はセルフプロデュースで音楽制作に携わり、社会問題化していたティーンエイジャーの妊娠中絶をテーマするなど、持ち前の思慮深さを創作活動に反映させながら話題性と人気を不動のものに。

マドンナ(聖母マリアの意)という名のイメージとは裏腹に、絶対的権力を敵視しながら女性蔑視文化やカトリック的価値観に真っ向から挑み、ワールドツアー『ブロンド・アンビション・ツアー』(1990年)では性の解放をテーマにした振付により警察やバチカンを巻き込む大スキャンダルに発展。常に賛否両論を巻き起こし論争の的になればなるほど打たれ強く、作品や舞台ごとにコンセプトやイメージを一新させながら果敢にクリエイトしていく唯一無二の存在に。

女優としてブレイクした主演ミュージカル映画『エビータ』(1996年作品)撮影中に妊娠が発覚。出産後に発表した8作目『レイ・オブ・ライト』(1998年作品)はそれまでマドンナに批判的だった保守的なグラミー賞において4部門を受賞。デビューから15年ついにマドンナの芸術性が認められ名実ともにスーパースターの座に。

40年に及ぶ活動で、女性ソロアーティストとして前人未到のトータル3億枚を売り上げてギネスブック入り。ワールドツアーでは1500万人以上のオーディエンスを動員。トータルで稼ぎ出した金額は1兆3760億円にのぼる。

 

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